ついに日本でもHDDを搭載した携帯電話が登場した。東芝製のWIN端末「W41T」だ。これまで海外ではSamsung(2005年10月の記事参照)、Nokia(2005年4月の記事参照)らがHDD携帯をリリースしていたが、日本メーカーから製品が登場するのは初となる。
W41Tに搭載されたのは、東芝製の0.85インチHDD。同社は携帯電話に同社製のHDDを搭載した場合のイメージモックを展示した実績があり(2004年9月の記事参照)、今回、それが製品化された格好だ。
メインターゲットとして狙うのは、「まだiPodなどのモバイルオーディオプレイヤーを持っておらず、これから購入を検討する20~30代の男女」(説明員)だという。
W41Tは、外部メモリの代わりに4GバイトHDDを搭載したWIN端末。HDD内に約2000曲の音楽データを保存でき、データフォルダ内の写真やムービーのバックアップ、PCの外部ストレージ(HDDの512Mバイトのみ利用可能)といった用途にも利用できる。HDDは、端末下部のHDDロゴのあたりに装備。耐衝撃性を考慮してHDDの周りを緩衝材で包み、さらにその上をシールドシートで包んでいる。落下に対する耐性は通常の携帯電話より若干弱くなるため、HDD搭載オーディオプレイヤーを扱うのと同等の注意が必要だという。「落下に配慮して、製品にはネックストラップを同梱する」(説明員)
Bluetooth機能は「W31T」に搭載されているプロファイルに加え、AVRCP(音楽機能をコントロールするプロファイル)と独自拡張したA2DPを搭載。ハンズフリー通話やアドレス帳交換などの用途のほか、独自拡張のA2DPに対応したヤマハ製Bluetooth対応スピーカー「NX-A01」や、加賀電子製のペンダント型Bluetoothイヤフォン「BTee Music」に音楽を飛ばし、ハンズフリーで音楽を楽しめる。なおBluetooth対応のPCにアーカイブした楽曲をワイヤレスで携帯に転送するような機能には対応していないという。
音楽機能に注力した端末で、本体上面には音楽操作専用の静電パッドキーを装備。本体を閉じたまま、再生や停止、前後曲へのスキップなどの操作を行える。静電パッドはPCのタッチパッドに使われているデバイスで、指でなぞるように各機能を操作できるもの。閉じた状態で再生マークに長めにタッチすると音楽プレーヤーが起動し、再生マークの左右にあるマークにタッチすると前後曲にスキップする。もう一度再生マークにタッチすると曲が一時停止。再生マークに長く触れるとプレーヤーが終了する。本体側面にはスライド式のロックキーが設けられ、誤動作防止に役立つ。
付属のクレードルはUSBコネクタを備えており、auが新たに提供する音楽管理ソフト「au Music Port」と連携する仕組み。クレードルに端末を置くとPC側のau Music Portソフトが自動で起動し、簡単操作で楽曲を転送できる。
カメラは323万画素CCD、メインディスプレイは2.4インチのTFT液晶(QVGA)で、PCサイトビューアーや外部メモリスロットは備えていない。3Dグラフィックエンジン「T4G」の搭載により、本格3Dゲームを楽しめる。本体メモリには電子辞書「辞スパ」も収録される。
主な仕様は下記の通り。
製品名 | W41T |
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サイズ(幅×高さ×厚み) | 50×106×28ミリ |
重さ | 157グラム |
連続通話時間 | 210分 |
連続待受時間 | 280時間 |
メインディスプレイ | 2.4インチ26万2144色TFT液晶(QVGA) |
サブディスプレイ | ホワイトバックライト付きワイドモノクロ液晶(160×33ピクセル) |
カメラ | 323万画素CCD |
データフォルダ容量 | 50Mバイトまたは1000件 |
文字入力 | Mobile Rupo |
アドレス帳登録件数 | 700件 |
着メロ | 128和音 |
外部メモリ | - |
カラー | フィーチャーグリーン/ビートブラック/アンビエントホワイト |
発売時期 | 2月上旬 |
サービス | - |
---|---|
EZFM | ○ |
EZFeliCa | × |
auICカード | × |
Hello Messenger | ○ |
EZナビウォーク(声de入力) | ○ |
電子コンパス | × |
赤外線 | × |
Eメールバックグラウンド受信 | ○ |
ステレオスピーカー | ○ |
安心ナビ | ○ |
バイリンガル | × |
SD-Audio | × |
PCサイトビューア | × |
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