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ニュース2006年02月21日 14時37分 更新
ウィルコム、次世代PHSの公開実験──2.4Mbpsでの通信を実現ウィルコムが、1月27日に実験用免許を取得した次世代PHSシステムの概要と実験の模様を公開した。通信速度20Mbps以上をターゲットとしている。
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| 次世代PHS | 現行PHS | |
|---|---|---|
| 周波数帯 | 1〜3GHz | 1.9GHz |
| 最高伝送速度 | 上下それぞれ20Mbps | 上下それぞれ1Mbps |
| アクセス方式 | OFDMA+TDMA/TDD | 4 TDMA/TDD |
| キャリア周波数幅 | 5M〜20MHz | 300kHz |
| フレーム長 | 5ms上下対称 | 5ms上下対称 |
| 変調方式 | BPSK〜256QAM | BPSK〜256QAM |
| 音声コーデック | SIP準拠 | G.726 ADPCM |
| セル構成 | マイクロセル | マイクロセル |
| 周波数有効利用技術 | アダプティブアレイ、SDMA、MIMO | アダプティブアレイ、SDMA |
| 周波数帯やキャリア周波数幅は、今後総務省から割り当てられる帯域によって変わる | ||
実験は、虎ノ門地域のビルに基地局を設置して行っている。具体的には、ウィルコム本社ビルの屋上に屋外局アンテナを設置し、警視庁前からウィルコム本社前までの、桜田通り沿い500メートルほどのエリアをカバーする。
この桜田通り沿いで、電波伝搬特性やスループットの特性の評価を行っているわけだ。実際にアプリケーションを用いたテスト、走行中の自動車内でデータの送受信を行うテストなども実施している。現在は基礎データの収集中で、今回の実験で得られたデータを基に、システムを開発する。


次世代PHS用の実験アンテナは、虎ノ門36森ビルの屋上にある(左)。左側に見える直方体の物体がアンテナで、隣にあるのはGPSアンテナだ。屋外用ラック内の基地局ユニットはこのようになっている(中)。GPSアンテナ、アクセス回線用LANインタフェース、アンテナケーブルが接続されている。実験は桜田通り沿いで実施している(右)報道陣に公開したデモは、実験用の基地局とアンテナ、端末、それにノートPCを屋内に設置して行った。主な内容は、回線計測サイトを使ったWebページからのデータのダウンロード、専用サーバーからのストリーミングビデオ再生、PC間でのビデオチャット、PCからのインターネットアクセスなどだ。
Webページを用いたダウンロードテスト(1Mバイト同時2接続)の速度は平均1.859Mbpsを記録。ストリーミングビデオの再生は平均2.2Mbps程度、最大2.4Mbpsでの転送を記録した。同時に2台の端末からアクセスしても、それぞれと1.5Mbps程度ずつ、基地局側では3Mbpsでの通信が可能だった。ビデオチャットでは、動画は多少コマ落ちしてカクカクした動きもあったものの、音声はクリアで実用も可能という印象。インターネット経由でGyaOのニュース番組を視聴するデモでは、およそ1.7Mbps程度で映像を再生していた。


「SPEED TEST」サイトに接続してダウンロードの速度を計測(左)。速度は1.859Mbpsと出た。事前のテストでは2.5Mbps程度の速度が出ていたという。ビデオストリーミングのテスト(中)では、最大2.416Mbps、平均2.228Mbpsを記録した。ビデオチャットのデモ(右)は、時々映像が止まることもあったものの、ほぼコンスタントに動きと音声の送受信ができていた企画開発部課長補佐の安藤高任氏は「直前の実験では、ダウンロードテストで2.5Mbps程度出ていたので、今回のデモの結果は不本意」と話したが、現在はOFDMAのノウハウを蓄積している段階で、本格的な運用にまでは至っていないこと、実験に用いている米Adaptixの端末が、現行PHSより受信特性が悪かったり、無線のチューニングを行っていなかったりすることなどが理由で、伝送速度は最大3Mbps前後しか出ていないと報告した。
今回の実験で用いたシステムでは、理論上の伝送速度が下り方向で16QAMの3Mbps、上り方向でQPSKの1Mbpsだったため、実際のデータ転送速度も2Mbps台と驚くほどの速さではなかった。しかし2006年夏には、理論上の伝送速度を20Mbpsに引き上げ、第2段階の実験に入るる。最終的には、端末側で20Mbpsオーバーの実効伝送速度の実現を目指す計画だ。
[園部修,ITmedia]
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