衛星デジタル放送「モバHO!」(2004年10月の記事参照)の音声・音楽番組の受信に対応した、スライドボディの音楽携帯「MUSIC PORTER X」が登場する(3月29日の記事参照)。1Gバイトのフラッシュメモリを内蔵し、「モバHO!」15チャンネルの録音と再生(モバHO!の利用料金は月額980円、別途申し込みが必要)、さらにCDからリッピングしたATRAC3、ATRAC3plus、MP3フォーマットの音楽再生にも対応するなど、充実した音楽機能が特徴だ。4月8日の発売を控えたこの端末を、一足先に試してみた。
なお、試したのは試作機であり、製品版とは機能が異なる可能性があることをご了承いだたきたい。
MUSIC PORTER Xは、有線放送のワイヤレス版ともいえる多チャンネル衛星デジタル放送「モバHO!」に対応した三菱電機製のFOMA端末。アウトカメラやメモリカードスロット、FeliCaといった機能は備えず、こうした機能の代わりにモバHO!の受信機能やFMラジオ、1Gバイトメモリといった音楽関連の機能を搭載している。
ボディの厚さは24ミリと三菱電機製のスライド携帯「D902i」(記事一覧参照)と比べて4.5ミリほど厚い。重さも136グラムと最近のハイエンドFOMAと比べると大きめの部類に入る。
端末名 | サイズ | 重さ |
---|---|---|
MUSIC PORTER X | 約50×109×24ミリ | 約136グラム |
F902i | 約50×106×25ミリ | 約131グラム |
SH902i | 約51×107×23ミリ | 約129グラム |
N902i | 約51×106×25ミリ | 約127グラム |
D902i | 約50×109×19.5ミリ | 約116グラム |
モバHO!は南南東の仰角約50度に位置する衛星から放送波を送信するデジタル衛星放送。モバイル機器向けに動画や音声、データ放送を提供しており、MUSIC PORTER Xは音のみの音楽放送に対応する。なお、モバHO!の受信時にパケット通信料金が発生することはない。
衛星放送というとどこで受信できるのかが気になるが、基本的には衛星が見渡せる場所ならば受信できる。原則としては屋外ということになるが、屋内でも衛星の方向に窓があれば受信可能な場合も多い。またビル街などでは反射波で受信可能となる場合もあるとしており、3大都市圏では、再送信設備「ギャップフィラー」(2003年12月の記事参照)の設置も始まっている。
外部メモリスロットは非搭載だが、代わりに1Gバイトの大容量フラッシュメモリを内蔵。このメモリにはモバHO!の放送内容を録音できるほか、付属の音楽編集ソフト「BeatJam」経由でPCから転送したATRAC3、ATRAC3plus、MP3形式の音楽データを保存できる。PCとFOMAをUSBケーブルで接続するとUSBマスストレージクラスでメモリースティックProとして認識される。
なお、メモリは“モバHO!の録音用に何Mバイト、ATRAC3/ATRAC3plus/MP3形式のデータ用に何Mバイト”といったように分割されてはおらず、シームレスに利用できるようだ。
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