奇抜な容姿とメイド服で注目を集める(?)双子のユニット「KA.ME.」が4月25日にめでたくデビューした。といってもこのユニット、実在する人間ではない。
KA.ME.とは、コロムビアミュージックエンターテイメントとバイアコムインターナショナルジャパンの共同プロジェクトにより生まれたバーチャルアイドル(4月20日の記事参照)。それぞれが運営するモバイルコロムビアやモバイルコロムビアフル、FLUXといった携帯サイトでは、デビュー曲「恋のフーガ」のカヴァーの着ムービーや着うた(着うたフルはモバイルコロムビアフルのみ)が配信されている。
恋のフーガは、「追いかけーて 追いかけーて すがりつきたいの」のフレーズで知られる「昭和歌謡の代名詞」(バイアコムインターナショナルジャパン)。平成の世の中に、メイド姿のアイドルがこの楽曲をカバーするということで、なんともシュールな世界が展開される。現在「FLUX」のサイトでプロモーション映像を確認できるが、「誰も見たことがないような衝撃着ムービー」(同)という触れ込みは伊達ではない。
この日、都内ライブハウスでは19時の配信開始に合わせ記念パーティーが行われ、会場では配信されているムービーが流されるなど「KA.ME.」のデビューを盛り上げた。
KA.ME.は、KA(カリウム)とME(メチル)の2人からなるユニット。「ケミカル・プラネットからやってきた」とされているので、地球人ではないのかもしれない。アキバのメイド喫茶でアルバイトしていたところを、FLUXのスタッフにスカウトされたのがデビューのきっかけ……とされている。バイアコムインターナショナルジャパンのシニア・バイスプレジデント、トニー・エリソン氏は「アキバのメイド喫茶に詳しいスタッフがいて、ある日2人を見つけてその場でスカウトした」と経緯を説明する。
会場では実際に、デビュー曲も流れた。「歌がうまいんで意外と思われた人もいると思いますが、ちゃんと2人が歌ってます。といってもアンドロイドなんですが(笑)」(コロムビアミュージック)。今回は配信第1弾として20秒の短いコンテンツしかないが、今後は続きも配信していく予定だという。
ほかにau向けのサービス「うたキャス」で配信中の冠二郎氏の「ほろよい珍道中」なども紹介された。「最先端のところにあえて演歌を持ってくるのがコロムビアらしさ」(コロムビアミュージックエンターテイメント)なのだという。こちらは携帯初の演歌番組だとの触れ込みだ。今後もネット上で、アーティスト育成を推進していくという方針が伝えられた。
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