薄さ14.9ミリの3G携帯「804SS」を試す──日本語入力「804SS」レビュー(4)

» 2006年05月08日 16時25分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 14.9ミリという薄さで、スーツのポケットにもすんなり収まるサムスン電子製の3G端末「804SS」。第4回目のレビューでは、日本語入力の使い勝手を見ていく。

→「804SS」レビュー(1):ユーザーインタフェース

→「804SS」レビュー(2):基本スペックと外観

→「804SS」レビュー(3):AV機能

■文字入力時のキー対応
機能 概要
小文字変換 [*]キー
逆トグル [#]キー
絵文字・記号 [#]キー
絵文字・記号学習 ×
辞書ダウンロード ×
予測変換 Advanced Wnn
予測候補一覧表示
予測辞書搭載
つながり予測
カナ英数変換 右ソフトキー(英数カナ)

日本語入力システムには「Advanced Wnn」を採用

 804SSは日本語入力エンジンにオムロンソフトウェアの「Advanced Wnn」を採用。読み入力予測、次文節予測などトレンドの機能を備え、候補は画面の下半分に表示される一般的なスタイルだ。操作体系はほかの国内メーカー製端末と同等で、特に違和感はなかった。

Photo キャプション

 かな漢字変換時には画面の下半分に変換候補が表示される。読み予測+次文節予測と、今時の日本語入力のトレンドは押さえている

 キー配置も標準的なレイアウトだ。ボーダフォンの他メーカー製3G端末と比べると、シャープ端末とは最下段の機能割り当てが若干異なり、東芝端末とはほぼ同じ。大文字/小文字変換、逆トグル(「#」キー)に加えて英数カナ変換機能も備え、カナ漢字変換モードのまま英字、数字の入力も行える。同じ数字を連続して入力する場合、例えば「22」と入力する場合には、「2」キー、「2」キー、「英数カナ」キーと押すのではなく、「2」キー、「右」キー、「2」キーで「英数カナ」キーを押すタイプだ。3〜4桁の数字を入力した場合には「:」を含んだ時刻表記、「/」を含んだ月日表記の候補も表示される。記号や絵文字は「#」キーで一覧を呼び出せ、連続入力にも対応する。残念なのは記号や絵文字の頻度学習がない点だ。

Photo かな漢字変換モードのまま英数字への変換も可能。英字はすべて大文字/小文字、全角/半角、数字は全角/半角の候補が表示される。時刻、月日表記への変換機能は使い慣れると手放せない


Photo 「#」キーを押すと「全角記号」「半角記号」「絵文字」「顔文字」の一覧がトグルで表示される

 逆トグルを多用する人にとって少々やっかいなのが、ひらがな、カタカナ、英字入力共に最後に数字が候補として登場する点。例えば「3」キーを押し続けると「そ」の次が「3」、「F」の次が「3」になる。逆トグルを使う人が、例えば「っ」を入力したい場合は「4」キー、「逆トグル」キーと押すが、804SSの場合この操作をすると「4」が入力されてしまい、「っ」を入力するにはもう1度「逆トグル」キーを押すことになる。

 この機能は英数カナ変換機能を使わない人に配慮した機能であり、また「カタカナ」「英字」入力モードでは「英数カナ変換」機能が利用できないなどの事情から搭載されたものと思われるが、買い替え前に使っていた端末次第では、違和感を覚える人もいるかもしれない。

 日本語入力は下キーを押すと候補選択に切り替わり、十字キーで候補選択を行うタイプ。後方の候補にもすばやくアクセスできるが、1行目の4番目の候補より、学習結果としては後方になる2段目の先頭の候補の方が少ないキー操作で選択できるという矛盾も生じる。このあたりは好みの問題もあるが、微妙なところだろう。また、候補選択中でも数字キーを押せば次の読みを入力できるが、読みを一文字消したり、変換する文節の長さを変更する場合にはクリアキーを一度押す必要がある。この点も候補選択に十字キーを使えることとのトレードオフとなる部分だ。

 文字入力はキー配置も含めて癖は少なく、候補表示の速度も不満は感じない。良くも悪くも今の水準レベルといったところだ。

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