音楽機能を強化し、前モデルの「SH902i」では最長4時間だった音楽の連続再生時間を、FOMA端末としては最長の約22時間にまで延ばした点も注目だ。その長時間駆動を実現したのは、新たに搭載した音楽再生機能専用のチップだ。これにより消費電力を抑えつつ音楽を再生することが可能になっている。
オーディオファイルの再生には、SH902iと同様「モバイルオーディオ」を利用する。対応フォーマットは3GPおよびAMR、AAC、HE-AACの4種類。機能面での大きな変更としては、同梱される「SD-Jukebox」でユーザーが作成したプレイリストを表示できるようになった点が挙げられる。従来は全曲プレイリストだけだったが、好みの曲だけをまとめたプレイリストが個別に作成できる。
本体左側面に用意した操作用のキーで、端末を閉じたままでも音楽の再生/停止や曲送り、曲戻しが可能。「再生」キーを長押しすると「モバイルオーディオ」が起動する。また音楽再生中は0.8インチの有機ELサブディスプレイで、楽曲名やアーティスト名、ボリュームなどの情報を確認できる。
ただしイヤフォンが端末に同梱されていない点には要注意。別途オプションの「平型ステレオイヤホンセットP01」や「イヤホンジャック変換アダプタ」を入手する必要がある。
セキュリティを向上させる新機能「まとめて簡単ロック」は[決定]キーの長押しで可能だ。まとめて簡単ロックを実行すると、メールや電話帳へのアクセスを制限し、電話帳とリダイヤル以外での発信ができなくなるほか、FeliCaのICカード機能もロックする。あらかじめ設定しておけば、待受状態でディスプレイ表示が消えたときや、端末を閉じたときに自動的にロックすることも可能だ。ロックの解除は顔認証か暗証番号の入力で行う。
このほか、IrDAの約30倍となる4Mbpsでのデータ転送が可能な高速赤外線通信規格「IrSimple」に対応している点も目を引く。IrSimpleは、ドコモがITXイー・グローバレッジ、シャープ、早稲田大学と共同開発した国際標準の通信規格だ(2005年9月28日の記事参照)。SH902iS同士で画像データなどを素早く送受信できるほか、今後対応プリンタなどが出てくれば、サイズの大きな写真をプリンタに送信して印刷することも可能になるという。会場では富士写真フイルム製のキオスク端末で写真を印刷するデモを行っていた。
キーの配列は基本的にSH902iと変わっていない。アクティブマーカーやストックアイコンなどが利用できるユーザーインタフェースも同等で、メニューなどの動作速度も特に重くは感じなかった。文字入力には引き続きケータイShoin 4を採用する。視野角を切り替えられるVeilView機能も健在だ。
機能 | 対応 |
---|---|
電話帳預かりサービス | ○ |
おまかせロック | ○ |
バイオ認証 | ○(顔認証) |
着うたフル | × |
通話からのテレビ電話切り替え | ○ |
QRコードリーダー | ○ |
自動時刻補正 | ○ |
iアプリ容量 | 500Kバイト |
キャラ電 | ○ |
FOMAプラスエリア | ○ |
音楽再生(ノンセキュア) | ノンセキュアAAC |
音楽再生(セキュア) | SD-Audio |
セキュリティスキャン | ○ |
赤外線通信 | ○(IrSimple/最大4Mbps) |
Bluetooth | × |
日本語入力システム | ケータイShoin 4 |
Suica | ○ |
トルカ | ○ |
ミュージックチャネル | × |
メールの圏内自動送信 | × |
着メロ和音数 | 128和音 |
ポケベル入力 | ○ |
バイリンガル | ○ |
外部メモリの最大対応容量 | 2Gバイト miniSD |
OS | Symbian |
カメラのオートフォーカス | ○ |
マクロ切り替えスイッチ | ─ |
コンテンツの外部メモリ移行 | ○ |
着もじ | ○ |
プッシュトーク | ○ |
3G国際ローミング | × |
デコメール | ○ |
フルブラウザ | ○ |
iチャネル | ○ |
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