今回、最長22時間の連続音楽再生機能をウリにしている「SH902iS」だけに、端末そのものの消費電力が従来より低くなっているのではないか、あるいはバッテリーの容量が増えているのではないかと期待した向きもあるようで、「音楽再生時以外もバッテリーは持つのか」という質問が多い。
しかし、SH902iSのバッテリー駆動時間は、ドコモが公開しているスペックを見る限りSH902iとほとんど変わらない。静止時の連続待ち受け時間がSH902iの約490時間から約500時間に伸びている点を除けば、移動時の連続待ち受け時間は約400時間、連続通話時間が約140分、連続テレビ電話時間は約90分と、いずれもまったく同じだ。バッテリーも、型番がSH06からSH08になって形状が変わったが、容量は3.7ボルト、830ミリアンペアアワーのままだ。
ちなみに音楽再生時のバッテリー駆動時間が長いのは、「音楽再生専用のチップを利用している」(ドコモ)からだという。なお、端末を開いて音楽を再生すると、画面の描画処理などが発生するため駆動時間は短くなるそうで、端末を閉じた状態でないと長時間の再生はできないようだ。
サブディスプレイが鏡として使えると紹介したことから、これを自分撮りに活用できないか問い合わせる声も届いた。
液晶部の構造を見てみると、180度まで開くようにはできていない。サブディスプレイがカメラのレンズ面と平行にはならず、さらに言えば単純に平面の鏡なので、腕を伸ばしてカメラを自分に向けて構えても、鏡に映るのはせいぜい目から鼻の位置までだ。撮影時に構図が判断できるほど役には立たない。とはいえ、とりあえず目と鼻が鏡に映った状態で何が写るのかシャッターを切ってみたところ、頭のてっぺんが少し切れてしまったが、頭から胸までがほぼ収まった写真が撮れた。慣れれば自分撮りの際の“目安”にはなるかもしれない。
「SH902i」では、カメラを起動したときのピクチャーライトが常に「AUTO」になっており、ピクチャーライトを光らせたくないシーンでも光ってしまうことがよくあった。ピクチャーライトをオフに設定しても、カメラを終了すると設定が元に戻ってしまうため、SH902iSでこの設定が保持できるようになっていないか、というのだ。
この点は残念ながらSH902iから変わっていなかった。常にピクチャーライトがAUTOの設定でカメラが起動する。オフに設定しても、カメラを再起動するとまたAUTOの設定に戻る。
※今回の検証は、発表会で展示されたデモ機で行っており、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。
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