ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズとしては初めての70xi端末「SO702i」は、表も裏も着せ替えられる「デュアルスタイルパネル」が最大の特徴だ。
“着せかえ”という分かりやすいコンセプトに加えて、SO702iのもう1つのテーマとなっているのが「シンプル&使いやすい」を、いかに実現するか、というもの。ソニエリが考えるシンプルで使いやすい携帯とはどういうもので、どのように開発されたのか――SO702iの開発陣に話を聞いた。
「シンプル」「使いやすい」をキーワードに開発したというSO702i。企画を担当した上田さくら氏によると、SO702iのポイントは“手に収まる小型感”“液晶の明るさ”“キーの押しやすさ”そして“両面着せかえ”の4つだという。
まず1つ目は“手に収まる小型感”。75cc、103グラムというボディはFOMA 90x/70xシリーズで最小だ。加えて、角のない丸いデザインで、すっぽりと手になじみ、小さな手の人にも使いやすい。「パーツを効率よく配置するには箱形がやりやすいこともあり、最近は“シンプルで四角い”端末が増えている。でも四角いと、手に当たったりして、あまり使い心地は良くないだろうと考えた」(デザイナーの竹井豊氏)
パーツ配置だけでなく、着せかえパネルを作るという観点から見ても、平面デザインのほうがやりやすいが、手になじむ形にするため、角を落とし、曲線を多用したデザインにしたという。
“液晶の明るさ”と“キーの押しやすさ”は、ともに「使いやすい」につながるポイントだ。SO702iのメイン液晶の明るさは、平均400カンデラ。SO902iも同じ明るさの液晶を使っているが、SO902iより画面が広い(2.2インチ)こともあって、より明るく感じる。
SO702iのキーは、円の上部をカットしたような珍しい形で、凸状に盛り上がった形状になっている。普及端末では、メールの打ちやすさが重要という見解から、ユーザーがどのようにキーを押すかをリサーチしているという。「SO702iのメインターゲットが若い女性ということもあり、長い爪でも押しやすいキーに仕上げた。キーの押し方は人によってさまざまだが、爪が長い女性は、指の横腹で押すことが多い。キーをふくらませ、1つ1つ独立させることで、そういう押し方の人にも打ちやすくなる」(上田氏)。
押しやすいキーのアプローチとしては、最近はフレームレスでタイル状のキーを採用した端末が増えているが、「フレームレスのキーはすき間がないため、押し間違いそう」という声も多かったという。
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