D902iSは4Mモード時でもデジタルズームが効く。さすがにディテールは甘くなるが、2倍でもけっこう使える。
こちらはSXGAモードで近寄ってネコを撮影。それなりにちゃんと撮れている。
D902iSは撮影情報がけっこう詳細に記録されるので、あとで写真をチェックするとき便利。こうしてずらっと見た感じでは、1/30秒を境にISO70から180の範囲で、少しずつISO感度をコントロールしながら上げていっているのが分かる。ISO感度を微妙にいじってくれるので増感による画質の劣化も最小限で、なかなかよい。
蛍光灯の下、グルメモードで撮影したプチトマト。1/20秒でISO180。
こちらは白熱灯の下で撮影。ホワイトバランスが変に補正されて色がずれてしまったのが残念。
逆光モードで寝ころんでいるネコを撮る。逆光モードだとスポット測光になる。強制的に明るく撮るわけではないので注意したい。
さて最後に、手ブレ補正の話を。前述した通り、SXGAサイズ以下で手ブレ補正を「オート」にできる。明るいときは自動的に手ブレ補正はオフになり、ある程度以上暗くなると、手ブレ補正が効く。手ブレ補正がオンのときはISO感度がぐんと上がる(だいたい、オフだとISO180なのに対して、オンだとISO500くらいが目安)。
そういう意味では増感によるノイズを嫌う人は手ブレ補正をオフに、それよりも手ブレがイヤな人は(増感によるシャッタースピード高速化のみならず、ブレをキャンセルするような画像処理をかけているので効きはけっこうよい)SXGAモードにして手ブレ補正をオートにするのがいい。
D902iSには高感度モード、超高感度モードが用意されている。
デジカメ界の常識で考えれば「高感度モードにするとISO感度が上がる」のだが、D902iSではなぜか逆。高感度モードにするとISO感度が下がる。分かりにくい仕様だが、高感度モードにするとシャッタースピードがいくらか下がるので注意。ただ通常モードと高感度モードの差はあまりない。
ロウソク1灯のみの暗いところで試してみたら、通常モードでISO700、高感度モードでISO600となった。超高感度モードにするとさらに感度が下がり、モノクロだが「暗くてもモノクロできれいな写真」を撮れる。
手ブレ補正をオートにすると、もっと感度が上がる。通常モードでISO1300、高感度モードでISO800という具合だ。そのかわりブレはおさえられるが、ここまでISO感度が上がると画質にも大きな差が出るので、その辺は意識して使い分けたい。
手ブレ補正機能については効果的だが善し悪しもある。ただ全体として見たら、すごくカメラとして使いやすいできだ。
スライド式なので閉じたままでもさっと撮影できるし、メニューバーにすぐアクセスできるので細かいセッティングもしやすい。画面もワイドなので情報量が多くていい。それに回転式のスピードセレクターもなかなか楽しいし、画質も悪くない。
というわけで、今回の902iSシリーズはカメラ機能がけっこうイケそうな端末がいくつかあるのでD902iSが一番とはいいづらいけれども、なかなかよくできた端末なのは確かだ。
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