スペックは平凡だが発色はきれい。シンプルで使いやすいカメラ機能──「905SH」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)

» 2006年07月14日 08時24分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
photo サイクロイド機構の液晶以外はシンプルな外観の「905SH」

 ボーダフォン「905SH」といえばAQUOSケータイ、すなわちワンセグ放送受信機能が最大の特徴となる端末だが、ここではもちろんカメラ機能の話を展開していこう。

 905SHはワンセグ機能がメインなので、カメラ機能は90xという型番のわりには少々平凡だ。904SHでは光学2倍ズームレンズ+AF付きの320万画素カメラ(同じくシャープ製の「SH902iS」も320万画素)を採用していたのに対し、905SHはパンフォーカスの202万画素CCDカメラを実装する。

 ただしそもそもシャープ端末はカメラ機能に凝った部分も多く、スペックが低いから使えないというわけではないだろう。今回はそのような使い勝手や細かい機能も含めてチェックをした。


ディスプレイを90度回し、横位置での撮影も可能

 905SHのボディ構造は、やはりサイクロイド機構を採用するディスプレイ部分に目が行くが、それ以外はシンプルだ。90度回転するディスプレイにより、縦に携帯を持ちながら、横位置スタイルでワンセグ放送を視聴できる特徴があるが、テレビ“以外”の機能となるカメラ系デバイスはすべて裏面にある。本体裏面にレンズがあり、その横に標準と接写の切り替えスイッチが、その上にピクチャーライトが付いている。カメラ起動用のキーはとくに用意されず、メニューから選択して起動する。起動時間は約1.7秒で、なかなか早い。

photo カメラは本体の裏に付いており、レンズの横に小さい接写切替スイッチがある
photo 開くとこのような感じになる。画面は再生モード。この再生画面、わかりやすくて使いやすい

 撮影は、基本は縦位置で画面も縦位置のスタイルで行う。2Mモードだと1224×1632ピクセルの画像を撮影できる。ワイドディスプレイを搭載するため、上下に撮影情報やガイドを表示し、中央に撮影画像を全表示できる特徴がある。ガイドの表示により構図を邪魔されず撮れるのは好印象だ。

 カメラ機能はかなりシンプルだ。「接写」モードになってるか否かのチェックが入ったあと、センターキーを押して撮影するだけ。撮影から保存にかかる時間は、自動保存オン/miniSDカードに記録/2Mモード/最高画質の場合で約7.5秒。なおVGA(480×640ピクセル)モードに落とせば約2.2秒とさらに早くなる。

 気になるのは、ディスプレイをサイクロイド機構により90度傾けた横位置スタイルにした場合、カメラ機能はどうなるかである。この機能はワンセグ放送をワイド画面の横位置スタイルで見るための機能だが、せっかくだからカメラ機能でもいろいろなところで活用したいではないか。

 もちろん横位置スタイルにもきちんと対応していた。ただし、横位置スタイルにすると撮影可能な画像サイズが「720×1200ピクセル」か「240×400ピクセル」に固定されてしまう。どちらもワイドで、記録画像は縦長(正しい向きに直すと横長)となる。ここはちょっと面白い。

 レンズは本体裏面に付いているので、「CCDの位置はそのままで液晶は横長ワイド」イコール「元画像から液晶の縦横比に応じた画像を切り取った画像が記録される」という仕組みとなる。ただし、横長だからといってワイドな写真が撮れるわけではないのには注意したい。

photo 撮影時の画面。ワイドディスプレイなので、上下に情報やガイドを表示しても撮影画像が全部見える。これはよい
photo 画面を90度回転させると自動的にこのようになる。撮影範囲は写っている通り。つまり保存される画像は、横長にトリミングされたものになる

photo ディスプレイを正常位置で撮影
photo ディスプレイを横向きにして撮影

 実際の絵はこのような感じだ。同じ位置でディスプレイを横向きにして撮った写真だが、みごとに横長に切り取られているのが分かる。

 なお特筆すべき点として、接写モードでピクチャーライトを点灯させると若干光量が抑えられ自然な写りになること、ワンセグ放送の視聴が念頭に置かれた端末だけあってディスプレイのクオリティが非常に高く、屋外でもかなり見やすいメリットがあったことを付け加えておきたい。

photo メニューはこのようにとてもシンプル。この下にも数行残っているが、機能としては最小限である
photo 撮影モードの中に、ピクチャーライトやシーン別機能を用意する
photo モバイルライトの設定には「接写モード」もある。近いものを撮るときは上手に使い分けたい

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