5月の発表会ではモックのみの展示だったHSDPA端末「N902iX HIGH-SPEED」(5月11日の記事参照)が、動く状態で展示された。ドコモブースとNECブースでは、それぞれ開発中の端末を使って各種サービスのデモを行っている。ネットワークも、ビッグサイトをカバーするFOMA基地局とビッグサイト内のIMCSをHSDPA対応にすることで、HSDPA環境下でのiチャネルや着うたフルダウンロードを試せるようにした。
N902iX HIGH-SPEEDは、ダウンロード時で最大3.6Mbpsの高速データ通信に対応するHSDPA対応のFOMA。高速通信が活きる新サービス「ミュージックチャネル」や着うたフルに対応している。
NECのドコモ端末では初対応となる着うたフルは、SD-Audioの楽曲と混在させた形でプレイリストの作成が可能。着うたフル用の内蔵メモリは約400Mバイト用意され、1曲あたり2〜3Mバイトの着うたフルなら100曲前後保存できるという。
ミュージックチャネルは、複数曲の音楽とジャケット画像で構成される音楽番組で、「ヒットチャートのトップ10の楽曲を画像付きで配信するイメージ」(ドコモ)。ミュージックチャネル内の楽曲にはインデックスが打たれており、十字キーの左右で前後の楽曲にスキップできる。なおミュージックチャネルの保存用には、25Mバイトの内蔵メモリが用意され、新しいチャネルをダウンロードすると古いチャネルの上に上書きされる。
N902iX HIGH-SPEEDは、「N902iSの機能にHSDPAの機能を組み込んだ端末」だと、端末を開発したNECは説明。N902iからN902iSで進化した文字入力機能やメール機能はN902iX HIGH-SPEEDに引き継がれているという。ただ、カメラ機能はN902iSの「スーパーデジタル手ブレ補正機能」(6軸方向の手ブレ補正機能)ではなく、N902iと同じ2軸の手ブレ補正を搭載している。
N902iX HIGH-SPEEDといえば、ロボットのようなデザインも大きな特徴。そのコンセプトは「モバイルスターシップ」だ。「ロボットやSFなど、未来を感じさせるデザインに仕上げている」とNECの説明員は話す。
ダイヤルキーや発話キーのフォントは、端末のイメージにあったオリジナルフォントを作成。端末を開いたときには「コックピットのような」(NEC)デザインでまとめたという。底面もデザインにぬかりはなく、FeliCaエリアの周辺にはメンテナンスハッチに見立てたモールドが施されている。
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