KDDI、auが好調で経常益39%増

» 2006年07月21日 20時12分 公開
[ITmedia]

KDDIの株価チャートKDDIの株価チャート(1年:縦軸の単位は1000円)

 KDDIが7月21日発表した2006年4〜6月期(第1四半期)の連結決算は、経常利益が前年同期比39.1%増の1224億円となるなど、第1四半期としては過去最高の業績となった。携帯電話事業が解約率の低下などで好調だった(関連記事参照)

 売上高にあたる営業収益は7984億円(前年同期比11.8%増)、営業利益は1219億円(同38.8%増)、純利益は756億円(同43.8%増)。営業利益、経常利益は四半期としては初めて1000億円を超えた。

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 携帯電話事業のau(ツーカー含む)は営業収益が6398億円と同8.8%増だったのに対し、営業利益は同31.4%増の1297億円と大幅な増益に。拡販シーズンの3月に獲得した顧客の分が貢献してくるなど、「第1四半期は利益が出やすい」(小野寺正社長)のに加え、ARPUの高いWIN契約の拡大や解約率の低下なども貢献した。

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 au全体では純増シェア85.1%と高率でトップを維持、累計シェアは25.4%になった。WIN契約は同期末で946万。前年同期の432万から倍以上に拡大し、うちパケット定額率は80%に上っている。

 解約率は1.04%となり、前年同期から0.22ポイント改善した。小野寺社長は「家族割」などの効果を上げたとみる一方で、「MNPが浸透してきており、MNPの実施を待っている人も多少はいるのでは」とした。通期平均の見通しは1.39%と、前期の1.20%から悪化するとの予想だ。

 今後の見通しは、7〜9月期(第2四半期)は「第1四半期とほぼ同じ傾向」だが、MNPが実施される10〜12月期(第3四半期)以降が勝負。1台あたり3万7000円の販売コミッション平均単価を増額する予定はないが、「競争の状況次第ではどうなるかは分からない。通期の見通しは第3四半期次第だ」との認識だ。

  • 携帯電話事業の2006年4〜6月期データ
項目 実績
営業収益 6398億円
営業利益 1297億円
契約数 2596万(うちWINは946万)
販売台数 327万台
純増シェア 85.1%
累計シェア 25.4%
解約率 1.04%
販売コミッション平均単価 3万8000円
ARPU(全体) 6810円
ARPU(WIN) 9070円
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 固定通信事業は、営業収益は同23.3%増の1788億円となり、営業赤字は前年同期の116億円から99億円に改善した。東京電力とのFTTH統合サービスを6月から「ひかりone」ブランドで開始したが、本格展開は下期以降を予定している。

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