「DION」個人情報流出、委託先の元社員を書類送検

» 2006年09月13日 20時20分 公開
[ITmedia]

ISP「DION」ユーザーの個人情報を含むプログラムを無断で自宅PCにコピーしたとして、警視庁は9月8日、著作権法違反の疑いで、KDDIの業務委託先の元社員と、この社員から情報を受け取った知人を書類送検した。

 この社員は、DIONのユーザー情報管理システムを受託開発していた企業の元社員と、その知人。元社員は2003年12月、DIONのユーザー情報を含むプログラムを自宅に持ち帰って開発作業を行い、作業終了後も自宅PCにデータを保存した上、今年4月、データを知人に渡していた疑いがもたれている。

 KDDIは、データは同社のプログラムであり、同社に無断でコピーした著作権法違反だとして9月8日に2人を告訴した。情報流出事件を著作権法違反で立件したケースは初とみられる。

 KDDIは今年6月、DIONユーザー399万6789人分の氏名、住所など個人情報が流出したと発表し、流出経路の社内調査を進めてきた。入手した個人情報を利用同社を恐喝したとして、恐喝未遂の疑いで男2人が6月13日に逮捕されている(関連記事参照)。この2人に渡った個人情報は、書類送検された元社員から流出したものとみられている。

 同社は、情報流出問題に関する社内処分を発表した。小野寺正社長を減俸20%・3カ月間、山本正博副社長と伊藤泰彦副社長を同10%・3カ月間、田中孝司ソリューション事業統轄本部長を同10%・1カ月間とした。

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