NTTドコモは9月26日、東京・永田町で関東甲信越エリアのドコモショップ店頭スタッフによる接客コンテスト「ドコモショップ応対コンテスト2006」を実施した。
同社はこれまで、2000年より電話応対のインフォメーションセンタースタッフを対象にする「ドコモ・コミュニケータ・カップ」を始めたほか、2001年より店頭スタッフを対象とする知識・応対力に応じた「スキル資格」を設けるなど、スタッフ向けにさまざまな研修を実施してきた。
このコンテストはこれまで各支店レベルで実施していた店頭スタッフ向け応対コンテストを拡大し、ドコモ中央圏全体の大会として初めて実施するもの。約1万人の店頭スタッフから、各支店での予選会を通じて選ばれた19名を選抜、応対力と販売力を中心とする総合的な接客力を競うとともに、スタッフ全体の接客力向上と販売力強化を図る。
ユーザーが直に接する“ドコモの顔”──店頭スタッフの接客印象は、顧客1人のその後を決めるほど大きな影響がある。KDDIも店頭スタッフによる接客コンテストなどにより、事例などを共有することで店頭スタッフのレベルを高め、接客力の高さを最近強くアピールしているが、ドコモショップのスタッフはどのような顔を見せるのか。
店舗名 | 出場者 | 事例番号 |
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ドコモショップ八重洲店 | 宇佐美香織さん | 1 |
ドコモショップ中野坂上店 | 本村桂子さん | 4 |
ドコモショップ目黒駅前店 | 亀山依子さん | 6 |
ドコモショップ八王子駅前店 | 澁谷さやかさん | 2 |
ドコモショップ海老名駅前店 | 田中笑香さん | 3 |
ドコモショップ館山店 | 島田はるみさん | 1 |
ドコモショップ与野店 | 横井優子さん | 4 |
ドコモショップ水戸店 | 園田麻衣さん | 5 |
ドコモショップ小山西店 | 蓬田綾さん | 5 |
ドコモショップ沼田店 | 小林めぐみさん | 3 |
ドコモショップ甲府中央店 | 渡辺美里さん | 1 |
ドコモショップ佐久平店 | 岩崎晃さん | 6 |
ドコモショップ新潟店 | 伊藤桂子さん | 1 |
ドコモショップ西葛西店 | 新田絵里奈さん | 6 |
ドコモショップ鷺ノ宮駅前店 | 服部恵美さん | 2 |
ドコモショップ自由が丘店 | 中村玲奈さん | 4 |
ドコモショップ港北ニュータウン店 | 続素子さん | 2 |
ドコモショップ佐原店 | 宮川佳久さん | 5 |
ドコモショップ武蔵浦和店 | 霜鳥雄一さん | 3 |
ユーザー事例は6種類用意された。
事例 | |
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事例.1 | 請求額が高いため相談に来た。友人の話では「ドコモは高いからかえたほうがいい」とのこと。ドコモよりauの方が安いのでは?と不安を抱いている。 |
事例.2 | 遠距離恋愛中なので、LOVE定額に魅力を感じている。ボーダフォン(ソフトバンク)に変えることで料金が大幅に安くなるのであればそうしたいと思っている。 |
事例.3 | 番号ポータビリティのことを知り、auに変えようとおもっている。テレビCMで前からauは気になっていたが、周囲の友人にも勧められ、かなり気持ちが傾いている。 |
事例.4 | 番号ポータビリティを機にボーダフォンに変えようと思っている。いろいろな定額プランがあり「料金はどこよりも安い」と友人が自慢していた。AQUOSケータイも気になる。 |
事例.5 | auを使っている。番号ポータビリティのことを知ったのでドコモの様子を見に来た。周囲にはドコモユーザーが多いが、変えることにも不安がある。 |
事例.6 | ボーダフォンを使っている。番号ポータビリティを機に変えようと思っているが、ドコモにするかauにするか悩んでいる。 |
番号ポータビリティ制度を利用し、KDDIないしボーダフォン(ソフトバンクモバイル)に変えたい“転出”ユーザー事例が4種類、他キャリアからの乗り換えを考える“転入”ユーザー事例が2種類。ここからも、現在シェアトップのドコモはやはり“転出”を防ぐ目的意識が強く働いていることが伺える。
開催にあたって登壇したNTTドコモ取締役執行役員営業本部長 熊谷文也氏は「番号ポータビリティ制度がもうすぐ始まるが、その10月24日は終わりではなくあくまで始まり。それだけをターゲットにした施策などはありえない。一過性なものではなく、常に、総合的に最も優れるサービスを提供することが最も重要だと思っている」と番号ポータビリティが始まっても“総合力”の高さをアピールできれば、劇的なユーザー流動はないと自信を見せる。
「ドコモは料金が高いと思われているが、必ずしもそうではない」(熊谷氏)こともアピールしたい考え。“高価”かどうかの基準は人それぞれだが、先入観からそう感じてしまっているユーザーもドコモの場合はとくに多いと思われ、それは同社も認識している。“そうではない”ことをユーザーに伝えるのは、テレビCMなどでPRするほかに、ユーザーの使用状況に沿って料金プランを具体的に提案する、そしてユーザーを納得・満足させるだけの“店頭スタッフの接客術”の高さが強力な武器となってくる。
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