メガネなしで“飛び出す3D映像”が見える携帯型システム――ドコモ

» 2006年09月29日 16時12分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 NTTドコモは9月29日、東京農工大学の高木康博助教授と共同で、上下左右の方向から立体映像を見ることができる携帯型立体表示システムを開発したと発表した。

 このシステムでは、細長いかまぼこ形のレンズを並べたような板状のレンズ「レンチキュラーレンズ」付きの液晶ディスプレイにカメラを搭載している。カメラはディスプレイを見ている人間の目を認識し、ユーザーがどの方向から見ているかを推定。その視線の角度に合わせた、指向性のある画像をリアルタイムで作成してディスプレイに表示する。こうすることにより、3Dメガネをかけたときのような“飛び出す立体映像”を表示することができる。

 垂直方向30度、水平方向60度の範囲で、角度が変化する立体画像を表示可能。ユーザーの目の位置が変われば、それに合わせて画像の角度も変化する。

ディスプレイに搭載したカメラでユーザーの目の位置を特定し、見ている方向(視線)を推定する。視線の角度に合わせて、リアルタイムに画像を作成、表示。斜めから見ているときは斜めに、正面から見ているときは正面から見ているような立体画像になる
レンチキュラーレンズを通して見た立体映像イメージ。視線にあわせた画像をレンチキュラーレンズを通して見ることで、水平方向60度、垂直方向30度の範囲で徐々に変化する立体映像が見える

 商用化はこれからだが、ドコモでは今後、立体映像を表示できるディスプレイを小型化し、携帯ゲームやネットショッピングなどで利用できるようにしたいと考えている。

 本システムは、10月3日から7日まで幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2006のドコモブース内で展示される。展示するディスプレイは、7インチのものになるという。

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