ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「SO903i」は、“閉じると音楽プレーヤー、開くと3インチの大画面携帯”という利用スタイルをアピールするハイエンドFOMA。ソニー製の薄型テレビ「BRAVIA」や、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」で採用している技術を盛り込むなど、ソニーブランドを意識させる端末に仕上げている。
3インチのワイド液晶を搭載したことで、「音楽好きなユーザーだけでなく、折りたたみ携帯の利便性を追求するユーザーにもアピールできる」と説明員。miniSD/メモリースティック PRO Duoのデュアルスロットも搭載し、より幅広いユーザー層にアピールしたい考えだ。「(デュアルスロットの搭載で)端末に魅力を感じているものの、“メモリのスロットが違うから”という理由で移行できないユーザーを減らせる」(説明員)。なお、今回発表された14機種の中では、SO903iが唯一のminiSDカードスロット搭載機となる。
背面に音楽を操作するための9つのキーと、1.5インチ(解像度128×128ピクセル)のTFT液晶を備えたSO903iは、一見すると音楽プレーヤーのように見えるデザインが特徴。その機能も見た目に違わず、音楽再生関連のほぼすべての操作を閉じたまま行える。
中央のキーを押すと音楽プレーヤーが起動。各ボタンには一時停止や前後曲へのスキップ、ボリューム調整などの基本機能が割り当てられており、直観的な操作が可能だ。オプションボタンを押すとメニューが表示され、イコライザーの変更やプレイリストの選択も閉じたままで操作可能だ。
音楽プレーヤーは「着うたフル、ATRAC3、MP3、SonicStageでエンコードしたHE-AACとAAC(.3gp)の再生に対応した」(説明員)統合プレーヤーが搭載され、これらのファイルを混在させた形でプレイリストを作成できる。なお、iTunesなどでエンコードしたノンセキュアAACファイル(.m4a)は統合プレーヤーでは再生できず、iモーション用プレーヤーで映像なしの音声ファイルとして再生することになる。
なお内蔵メモリには、着うたフルに加え、MP3やAACの楽曲ファイルも保存できるが、保存領域は着うたフルとは別に用意される。MP3/AACファイルの保存領域は「1曲あたり4分程度(ビットレート48Kbps)のデータなら約530曲保存できる」(ドコモ)くらいの容量が用意されるという。
メモリの種類 | 対応フォーマット |
---|---|
内蔵メモリ(データBOX) | 着うたフル |
内蔵メモリ(拡張領域) | MP3、HE-AAC/AAC/AAC-LC |
miniSD | (miniSDカードへの保存に対応した)着うたフル、MP3、HE-AAC/AAC/AAC-LC |
メモリースティック PRO Duo | ATRAC3、ATRAC3plus、MP3、SonicStageでエンコードしたHE-AAC/AAC/AAC-LC |
音声端末に搭載されるディスプレイとしては最大クラスの3インチ(240×432ピクセル)ワイド液晶を搭載した点も注目を集めそうだ。SO903iにはこの縦長画面を生かす機能がいくつか用意されている。
1つは新たに搭載された「ライフタイムカレンダー」だ。これは“日記のような感覚で使えるカレンダー”で、その日に撮影した写真や送受信したメール、スケジュールが自動で登録される機能だ。任意の日付を選ぶと、その日の出来事を予定と写真、メールから振り返ることができる。なおライフタイムカレンダーは、待受画面上に表示させることも可能。待受画面から決定キーを押せば、詳細表示にアクセスできる。
プリセットアプリが240×368ピクセル対応となっているのも便利な点だ。ゲームなどのコンテンツに加え、プリセットナビアプリの「NAVITIME for SO」も縦長表示に対応。1画面に表示できる地図が、QVGA解像度の端末に比べて若干広くなっている。
携帯ディスプレイ向け高画質エンジン「RealityMAX」も、大画面が生きる機能の1つ。説明員によればこのエンジンは「写真の閲覧時に自動でオンになり、撮った写真がよりきれいに表示される」(説明員)ものだという。大画面できれいな写真を閲覧できるよう、搭載された機能だ。
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