ロードテストの2回目でも書いたとおり(10月17日の記事参照)、「hTc Z」はHSDPAには対応していないので、下りの最大通信速度は384kbpsとなる。ワイヤレスモデムとしても利用できるので、HSDPAに(下り最大3.6Mbps)に対応していたら何かと便利だったと思う。
もっともパケット定額制のパケ・ホーダイが適用されないため、むやみに使うと利用料が高額になってしまう点には注意が必要。パケ・ホーダイに加入した携帯と同じような感覚で利用していると、すぐに料金が跳ね上がってしまう。フルブラウザでPCサイトを閲覧できるなど便利なため、つい使いすぎてしまいそうだが、料金面には注意したい。
さて今回は、FOMAネットワークでhTc Zを利用した場合の通信速度をチェックした。FOMAの下り最大384kbpsという理論値にどれだけ迫れるかを試してみた。
速度テストには「BNRスピードテスト」を利用した。このサイトはFlashによるテストだけでなく、画像を使ったテストも行えるのでこちらを使い、Pocket Internet Explorerでサイトにアクセスした結果を測定した。
結果はグラフの通りで、思っていたよりも成績がいい。
ところでこのスピードテストは、だいたい450Kバイトのデータを使って測定するので、約3516パケットということになる。パケットパックを適用しなければ740円ぐらい。送受信のパケット量と料金を算出してくれるソフトでもあれば別だが(MIPS/SH系CPU搭載のWindows CEマシン向けにはそうしたソフトが用意されていた)、しばらくはパケット量と料金をじっくり見極めた方がいいだろう。
このロードテスト期間中、hTc ZをW-ZERO3の代わりに使ってきたのだが、hTc ZはW-ZERO3のようにOSがフリーズする場面が少なかったという印象を受けた。
W-ZERO3は、使い方が悪いせいなのか、アプリをインストールしすぎなのか、省電力モードから復帰しない場面があり、少々不満に思っていた。
hTc Zではこうしたことが起こらず、動作もサクサクとしているような気がしたので、ベンチマークテストで比べてみた。「Spb Benchmark」を使い、hTc Zと初代のW-ZERO3を試した結果が以下のグラフだ。
見ての通り、どちらも拮抗した数値となった。おそらく筆者のW-ZERO3はアプリケーションの入れすぎで調子が悪くなっているのだろう。普通のWindows PCのようだ……という何ともいえない結論で今回のロードテストを締めくくりたい。
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