10月24日、番号ポータビリティ制度が始まった。
NTTドコモの販売ランキング結果はドコモの思惑が反映されたのか、番号ポータビリティ開始日の24日に発売された「SH903i」(写真)が初登場1位を獲得した。
FOMA903iシリーズの第1弾として登場したシャープ製端末「SH903i」は、薄型/メタリックなイメージの回転2軸ボディをまとい、ワイドQVGA(240×400ピクセル)表示対応の2.8インチモバイルASV液晶を搭載する端末。10月24日〜29日の期間、携帯3社の全機種中でもっとも売れた端末という栄誉も獲得し、人気端末となる片鱗を見せた。
番号ポータビリティと2006年冬商戦に向けた2006年秋冬モデルの発表が、携帯3社中でもっとも遅かったNTTドコモ。新機種が早々に発売されている他社を横目に、販売店から「強くプッシュできる商材が(まだ)ない。早く新機種を」という声が聞かれることもあった。全機種中でもっとも売れたという結果から、24日という節目の日に新端末を用意できたことは結果としてよい方向に進んだといえ、逆にSH903i以外の903iシリーズも投入していたらどのような結果となっただろうか。
なお、2位には前モデルの「SH902iS」、3位に「P902i」、4位に「FOMAらくらくホンIII」、5位に「N702iD」がランクインした。
番号ポータビリティ開始以降、6日間で10万件の転入があったと公表したKDDIに対し、「903iシリーズが順次発売されるにつれ、転入が増える」と期待するドコモ。11月1日には「P903i」も発売され、今後903iシリーズも順次投入される。冬商戦が本格化する今後、どのような動きがあるか大いに期待したい。
番号ポータビリティ開始日に端末販売シェアでドコモを抜いたKDDI。助走期間も万全だった同社は、開始日にスタートダッシュを決めた。
「6日間で転入した10万人」のユーザーの多くは、新端末が目当てだったと思われる。発売当初より人気の高い「W43S」(写真)を筆頭に、秋冬モデルの「W43H」、「W45T」が大幅に順位を上げた。
もう1つ、2006年夏モデルの「G'zOne W42CA」がランク圏外から7位にジャンプアップしたのにも注目したい。オンリーワンの魅力を持ち、熱狂的なファンも多い同端末、番号ポータビリティを機に大幅に人気が上がったということは、夏モデルであったことによる端末の割安感と相まって、他キャリアのユーザーにとっても「いいな」と潜在的に思われていたことを意味するといえるだろう。
冬商戦に向け、KDDIも発売済みの機種に加えて、次世代インフラEV-DO Rev.Aに対応する「W47T」「DRAPE」や薄型デザインの「W44K」の投入を予定している。
番号ポータビリティの開始日前日から今日まで、よくも悪くも話題が絶えないソフトバンクモバイル。その同社端末でもっとも販売数を伸ばしたのは、ワンセグチューナー搭載のAQUOSケータイ「905SH」(写真)だった。
905SHは2006年5月の発売以来、常にランキング上位に入っている人気端末。ここに来て、前回の4位から首位に躍り出た。分かりにくいという声も上がる「頭金0円」施策であるが、ワンセグ機能付きハイエンド端末+持ち帰り金額が0円となるインパクトは強かった。多くのユーザーを契約に至らせる大きな要因となったことが分かる結果となった。
続いて「810SH」「811SH」「705SH」とシャープ製端末が続けてランクインした。ソフトバンクモバイルとNTTドコモ向け端末は、シャープ製端末が特に好調だ。
シャープ製端末以外で健闘するのは、5位に入ったパナソニック モバイル製の「705P」と6位に入ったサムスン製の「705SC」。705Pは、特別限定カラーモデル+2GバイトiPod nanoとのセットモデルも7位に入っている。こちらも905SHと同様に、付加価値に対する心理的なお得感が働いた結果ではと予想される。
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