ソフトバンクモバイルから登場した「705P」は、パナソニック モバイルコミニュケーションズ製初のソフトバンク3G端末だ。同社製の端末としては、ソフトバンクモバイルがJ-フォンだった時代に投入された「J-P51」以来であり、実に4年強を経ている。
705Pはソフトバンク3Gに対応したW-CDMA端末だ。GSMはトライバンド(800M/1800M/1900MHz)で、国際ローミングに対応する。個性的な機能はないが、テレビ電話や有効200万画素のカメラ機能、着うたフル対応の音楽再生機能、Bluetooth対応など、今どきの3G端末としての機能をしっかりと搭載している。
GSMトライバンド対応の国際ローミングやBluetooth対応は、よい意味でボーダフォン3Gの流れをくんだものだ。「7xx」の型番なのは、カメラが有効200万画素止まりな点や、FeliCaに非対応というのが理由だと思われる。
特徴的なのはやはりそのデザインだ。折りたたみ最薄/最軽量の座こそ、同じ2006年秋冬モデルの「706SC」に譲っているが、厚さ14.8ミリ、重さ104グラムを実現する。幅は平均的な50ミリで、待受時間や連続通話時間もほとんど犠牲になっていない。また、ヒンジ部の左側にワンプッシュオープンボタンを備えており、このボタンを押すだけで端末が開く。スリムながらも、“P”端末のアイデンティティといえるワンプッシュオープン機能を備えることで、使い勝手の向上に貢献している。
一方で、デザインの犠牲になっていると感じる部分もある。1つ目は2.2インチのディスプレイだ。解像度こそは240×320ピクセル(QVGA)なので情報量に大きな不満はないが、パッと見で少し前の端末のような印象を受けてしまう。実際、2.4インチやそれ以上のディスプレイに慣れていると小さいと感じる。
2つ目はシートタイプのダイヤルキー部だ。シートキーは採用例も増えており、必ずしも操作性が悪いと言うわけではない。しかし、705Pは縦のキーピッチが狭く、タッチが固い。筆者の場合、親指の腹で操作していると異なるキーを押してしまうこともあった。同じシートキーを採用する機種としては「804SS」があるが、こちらはフレームレスでキーピッチも十分確保されており、ずっと操作しやすいと感じた。
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