ソフトバンクモバイルが、年内に投入するとしていた“隠し玉”の2機種を発表した。1つは薄さ11.9ミリのソフトバンク最薄折りたたみ端末「XS 707SC」(Samsung電子製)、もう1つはAQUOSケータイ「905SH」の後継機となるワンセグ携帯「911SH」(シャープ製)。911SHは発表から5日後の11月25日に、早くも販売を開始するというサプライズ付きだ。
新端末発表会で挨拶に立ったソフトバンクモバイルの宮内謙執行役副社長兼COOは、「15機種65色のラインアップが出揃い、(5月10日の記事参照)4つのコミットメントのうち、端末はこのクォーターで達成した」と胸を張る。発表したばかりの「705SH スワロフスキー・クリスタル・バージョン」も大きな反響があったとし、「今後も端末に注力し、エンドユーザーに満足してもらえるものを開発するとともに、コンテンツの要望にも応えていきたい」と抱負を述べた。
2世代目のAQUOSケータイとして投入する911SHについては、販売目標こそ明かさなかったが、初代ワンセグケータイが2006年8月期の販売実績で第1位を獲得したことを引き合いに出し(9月5日の記事参照)「相当な販売数を見込める」と自信を見せた
端末の説明に立ったソフトバンクモバイルの太田洋専務執行役員は、「多くの顧客が満足するラインアップが揃った」と説明。隠し玉2機種のほかに、既に発表済みの音楽携帯「811T」を11月23日に、500万画素カメラを搭載したデジカメケータイ「910SH」を11月25日に発売すると発表した。
また12月2日にはJR東日本とともに、モバイルSuicaのサービスを開始することも明らかにした。「今後も着実にモバイルSuicaへの対応を進める。店舗も拡大するので便利に使えるようになる」(太田氏)
隠し玉の新端末については、「テーマは進化」だとし、今回の2機種ではそれぞれ、「スリムケータイ=ソフトバンク」「ワンセグケータイ=ソフトバンク」を目指して開発したと話す。
スリムケータイのXS 707SCは、先に発表された「706SC」(12.3ミリ)よりさらに0.4ミリの薄型化が図られたスリムケータイ。XSはエクストラスリムの略称だという。太田氏は、薄型化だけでなくデザインにも注力した端末であるとし、「(孫)社長もいろいろと端末について注文を出した」と振り返る。「1枚のカードとなるようなシンプルでミニマムなフォルム。シームレスキーパットを採用し、開いたときにも閉じたときにも、余計な凹凸がないように仕上げた」(太田氏)。重さも約93グラムと軽く、ワイシャツやバッグに入れてスマートに持ち歩けることもアピールした。
2代目AQUOSケータイ 911SHは、ディスプレイサイズの大型化と薄型化が進化のポイントとなる。ディスプレイサイズは905SHの2.6インチから3インチになり、厚みは905SHより5ミリ薄型化が図られた。「(905SHの背面部分にあった)でっぱりが取れて、5ミリ薄くなった」(太田氏)。
ボディカラーは、男女を問わず選べる7色をラインアップした。ブラック/ホワイト/シルバー/バイオレットピンクの4色は、コスメのコンパクトのような(つややかな)グロス仕上げで、ネイビー/シャンパンゴールド/ピンクは繊維のような落ち着いた風合いに仕上げている。
冬モデルで15機種65色の端末をラインアップしたソフトバンクは、春商戦向けモデルの準備も着々と進めているという。「話題性の高い注目のモデルもあるので、期待してほしい」(太田氏)。またワンセグ携帯のラインアップ拡充についても「春商戦では他のベンダーからのモデルも含めて発表できるのでは」と期待を持たせた。
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