ドコモの販売ランキングは今回もシャープの2機種が強い。初登場連続首位記録を“7”に伸ばした「SH903i」と前モデル「SH902iS」がワンツーフィニッシュを飾った。
次いで、常に一定以上の根強い人気を得る富士通製「FOMAらくらくホンIII」、主力の90xシリーズ以外で奮闘する2006年2月発売のNEC製「N702iD」が入っている。
加えて、旧機種である902iSシリーズの人気もここに来て高まっている。SH902iSのほか、パナソニック モバイル製の「P902iS」が10位から5位に、富士通製の「F902iS」がランク圏外(12位)から8位に大きくランクアップしたほか、NEC製の「N902iS」も9位に入り、計4機種もTOP10圏内に留まっている状態だ。かわりにソニー・エリクソン・モバイル製の「SO903i」は前回の3位から6位に、NEC製の「N903i」は5位から7位に下がってしまった。
なおバッテリーのリコールにより、12月7日から販売を一時休止した三菱電機製端末は今回、ランキングから姿を消した。「D903i」は前回6位、「D902iS」も9位に入る人気機種であり、今回の一連の問題は非常に残念だ。
ドコモのワンセグ端末やHSDPA端末は2007年に登場する予定で、未発表の703iシリーズも含めて2006年の年末商戦ではなく2007年3月〜4月の春商戦向けとして設定されているようだ(関連記事参照)。
しかし、今ドコモの端末を購入しようと考えるユーザーに対して、新機種選択の幅が他社より狭いことを危惧せずにはいられない。以前から新機種の発売により値頃感の出た旧機種の人気が上がる傾向はあるが、それに追い打ちをかけるように人気機種の一角を占める三菱電機製端末が姿を消し、さらに選択肢が少なくなってしまった。旧機種の在庫をうまく処理しているととらえる声もあるが、他キャリアの新機種が順調にランキングの上位を占めている現状とは対照的だ。
ただし、7月の発表から“ようやく”12月14日に発売となったモトローラ製の薄型端末「M702iS」(写真)はよい影響を及ぼしてくれるかもしれない。華麗なデザインと新規で1万円台後半と意外に安価であることも相まって、「これを待っていた」というユーザーも多そうだ。
auの2006年秋冬モデルとしてやや遅め(11月23日発売)に登場した、京セラ製の薄型端末「W44K」(写真)が人気の兆しを見せている。
前回、9月の初登場以来首位を独走していたソニー・エリクソン・モバイル製「W43S」を抜き、トップに躍り出たW44Kだが、今回もその勢いが続いている。
一方のW43Sは前回の2位から、さらに3位に落ちてしまった。これは、今回初登場となった同社製のワンセグ端末「W44S」の影響も大きいのではと考えられる。
12月8日に発売されたW44Sは週末3日間のみの集計だったが、5位に入った。大手量販店の携帯売り場店員によると“あのヒンジ”へのユーザー評価はやはり二分しているようで、ワンセグを含むハイエンド機能を望む男性客はW44Sを、それ以外の女性を含むユーザーはW43Sを選んでいく傾向だという。
なお、5位のW44Sに加え、ワンセグ搭載の日立製作所製「W43H」は前回の3位から2位に上がり、同じく三洋電機製の「W43SA」も9位にランクイン。ワンセグ搭載端末の人気は依然高い。
ソフトバンクモバイル端末の2大巨頭、アクオスケータイ2nd model「911SH」(写真)と最強デジカメケータイ「910SH」の対決は今回も激しい。今回は前回に続き911SHが首位を獲得した。
シャープ製端末はこの2大巨頭のほか、3位に「705SH」、5位に「810SH」、8位に「811SH」、9位に「905SH」が入っており、TOP10圏内を6機種が占める“シャープ王国”の状況は変わらない。
しかし、この中でパナソニック モバイル製「705P」や東芝製「810T」「811T」も奮闘している。今回、705Pは5位から4位に、811Tは8位から7位に順位を上げている。
なお10位にはサムスン電子製の薄型スライド端末「705SC」が入っているが、同機をベースとしたHSDPA機「709SC」も12月下旬以降に発売される。超スリム+スライド型という705SCの特徴を引き継ぎつつ高速通信に対応した本機、こちらも人気を博しそうだ。
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