トレンドを押さえつつ、垣間見える真面目さが好印象──「SH903i」ITmediaスタッフが選ぶ2006年のベスト端末(ライター房野編)

» 2006年12月21日 20時32分 公開
[房野麻子,ITmedia]
順位 端末名 概要
1位 SH903i 2.8インチモバイルASV液晶、WMA、SD-Audioなら50時間再生、回転二軸、ジュエルカットデザイン、GPS
2位 910SH VGA液晶、光学3倍ズーム&AF付き500万画素カメラ、PCサイトブラウザ、ドキュメントビューア、デジタルカメラらしいデザイン
3位 W43CA 2.6インチ液晶、LISMO/SD-Audio対応、持ちやすさと使いやすさ、楽しさを追求した“Heart Craft”デザイン、「顔あれこれ」

どの機能もハイレベル。基本機能の地道な進化にも好印象──「SH903i」

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 「SH903i」は、どの部分を見てもハイレベルだと思うのだが、1位に選んだ理由を強いて上げるとしたら、液晶のきれいさとデザインだ。

 液晶のきれいさは、これまでの“SH”でもずっと言われていること。今さらと思わなくもないが、やはり他メーカーのものとは、ちょっと違うと思うことが何度かあった。スペック的にも納得できるのだが、実感したのは他モデルと一緒に並べてみたとき。液晶のクリアさが非常に際立っていた。イメージカットでも画面のみの写真でも、シャープ端末の液晶はきれいだとしみじみ思った。

 液晶画面がきれいだと、カメラで写真を撮って、見るのが楽しい。カメラ機能は荻窪氏のお墨付きだ(11月10日の記事参照)。個人的には、各種機能が大きなアイコンで表示されるカメラ設定メニュー画面が分かりやすくて気に入っている。

 デザインには好みがあるが、SH903iのデザインには王者の風格というものが感じられると思う。かつて“機能はすごいけど、デザインがね……”と、唯一の弱点のように言われていたのが不思議なくらい。今年は全体的にドコモ端末がデザイン面で一歩リードしていると感じたが、その中でも大人が持つにふさわしい質感、フォルムに仕上がっている。

 ほかに目立ったところでは、これまでのAAC、SD-Audioに加え、着うたフル、WMAに対応し、話題のNapsterも利用できる点が挙げられる。このあたりは、さすが元祖“全部入り”のシャープらしい対応だ。さらに、文字入力システムが「ケータイShoin5」にバージョンアップし、変換候補をダイヤルキーでダイレクトに選択できるようになった点には非常に好感を持った。こういった地味な部分での進化は、後々ボディブローのように効いてくる。

 機能とデザイン両方を考慮して、店頭で“やっぱりこれかなあ”と思わせるケータイ、ということで第1位に選んだ。


VGA液晶と500万画素カメラはやっぱり使いたい──「910SH」

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 ワンセグ対応の「911SH」とどちらにするか非常に迷ったのだが、VGA液晶と光学3倍ズーム、AF付き500万画素カメラの魅力は大きい。VGA液晶ならPCサイトブラウザをちゃんと使ってみたくなるし、このカメラなら、撮影画像も携帯の画面やPCのディスプレイで見るだけじゃなく、プリントアウトしたくなる。“この携帯、スゴイよ”と言って教えるなら「910SH」だ、ということで2位に選んだ。

 液晶とカメラという非常に目立つポイントに隠れてほかが目立たないが、新サービスへの対応も万全で、機能的にも隙がない。ボーダフォン時代を思い出す、ちょっと懐かしいデザインにもグッと来た。


携帯電話がもっと好きになる──「W43CA」

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 「W43CA」の特徴を聞かれると、いつも困ってしまう。「機能的なバランスがいい」「待受画面の“”がかわいい」「新サービスによく対応している」「愛着が持てる」など、よく知らない人には少々分かりにくい。

 使ってみて良さが分かる、というのが本当のところだ。私自身も、話には聞いていても、待受画面の楽しさなど以前はまったく重視していなかった。が、実際に使ってみると、用もないのにパタパタと端末を開け閉めして“顔”を見つめている。ややもすると、話しかけている。そのうち名前まで付けてしまいそうだ。だって、“顔”はいいヤツなんですよ。また、手に持ったときの収まりの良さ、開いたときの安定感、レトロ家電のようなデザインも控えめな感じがいい。とてもチャーミングな端末だ。


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