子ども携帯は“北欧のおもちゃ”、Sweets cuteは“クリームにディップしたビスケット”──柴田文江氏

» 2007年01月10日 15時02分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 お菓子のような女の子向け携帯「Sweets」シリーズのデザインでおなじみの柴田文江氏。同氏がその新モデルとなる「Sweets cute」に加え、新たにデザインを担当したのがジュニアケータイ「A5525SA」だ。

 デザインコンセプトは、ジュニアケータイが“北欧のおもちゃ”、Sweets cuteが“クリームにディップしたビスケット”だという。

Photo 「Sweets cute」「A5525SA」のデザインを手がけた柴田文江氏

“北欧のおもちゃ”のものづくり思想を携帯に──「A5525SA」

 子供向けのA5525SAをデザインするにあたって、子供のための携帯電話とはどういったものなのかを考えたときに、デザインコンセプトとして頭に浮かんだのが北欧のおもちゃだったと柴田氏。北欧のおもちゃをモチーフにするのではなく、「子供のまわりにある素晴らしいプロダクトの丁寧に作られたモノのもの作りを参考に、そのイメージを製品に添加していこうと考えた」と話す。

Photo 子供の手にしっかりなじむ大きさで、柔らかくエッジのないボディライン。手のやわらかい子供が持ちやすく操作しやすい形だという

 子供の元気な夢を育むようなデザインのイメージを参考にしたという、おおらかな曲面で構成された明快なフォルムが特徴。元気な子供たちにも気軽に使ってもらえるよう、サイドにバンパーを回すことで堅牢なイメージを醸し出している。ダイヤルキー面も「ツートンに分けることで機能を表現し、なおかつ子供がとっつきやすいようにした」と、こだわった部分だ。

 電池のフタを開けるための専用工具も子供の周りにあるものをモチーフにしており、ゼンマイの形を模した子供らしいデザインに仕上げた。またスライド式の防犯ブザー用スイッチは、ブザーとスピーカーを連動させたイメージで、子供でも機能を理解できるように配慮したという。

 ボディカラーは3色のリズム感のあるグラデーションになっており、男の子でも女の子でも喜ばれる色を考えた。楽しい子供らしさを提案しようと考え、子供が「どんな色なのか」が分かりやすい素直な色を展開し、それをリズム感のあるグラデーションで表現。ネーミングも「ブルブルー」「グリグリーン」「ドレミレッド」と、子供の言葉遊びのような楽しさを取り入れている。

クリームにディップしたビスケット──「Sweets cute」

 Sweets cuteは、SweetsシリーズのDNAを受け継ぎながら、手にほんわかとなじむデザインの女の子向け携帯電話。お菓子をイメージするコンセプトも引き継がれ、今回はビスケットをクリームにディップしたイメージでデザインしたという。大きくフラットなキーと、シールでデコレーションできる楽しさも健在。ダイヤルキー面は、シールを貼れる部分を色分けするなど工夫をこらしている。

Photo 女の子向けのお菓子ケータイ「Sweets cute」。「ビスケットの部分はつや消し、表面はクリームに包まれたツルツルの質感。携帯らしくない、女の子達が持っている持ち物にマッチングする質感を実現している」(柴田氏)

Photo サブディスプレイ周りには「スイーツを作るパティシエの繊細な仕事のように、気が付きにくいところにも細かい処理を施した」というストライプのパターンが入っている(左)。スピーカーはおなじみの花柄模様だ

 ダイヤルキーは数字と文字を重ねることで、奥行き感や透明感、軽快なイメージを表現し、情報機器のメカメカしいところを極力、排除している。

 ボディカラーはストロベリーシフォン、レモンタルト、ソーダフロートの3色をラインアップ。「ストロベリーシフォンは優しくて可愛らしい女の子のイメージ。レモンタルトは、クラスのファッションリーダーのような女の子に持ってもらう個性的なイメージ。ソーダフロートは清楚なイメージでいながらスイーツらしいカラーリング」(柴田氏)。

Photo 文字を重ねて透明感や奥行きを表現したダイヤルキー面

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