2006年秋モデルとして登場した東芝製端末「810T」と「811T」は、厚さ20ミリというコンパクトなボディに、発表当時最新の機能を搭載していた、見かけによらず中身の濃いモデルだった。今回発表された「813T」は、810T/811Tの兄弟機で、事実上811Tの別デザインモデルと考えていいだろう。
徹底的にフラットサーフェス化されたボディは、背面がメッキ、裏面がマットと対照的な表面処理が施されている。“メッキ”という、やもするとアバンギャルドな素材感を、非常に淡い「ピンク」「シャンパンゴールド」「ブルー」「シルバー」で包むことで、上質感漂うクールな雰囲気に仕上げられているのが特徴だ。
この落ち着いたデザインが、ほとんど同じスペックでもビビッドな6色で展開されている811Tとのターゲットの違いを表している。会場の担当者に聞いたところ、2006年秋モデルとして発表された811Tは、「ミュージックコンソール」を持ち“音楽”を訴求することで10代〜20代向けという位置づけ。一方810Tは「アドバンストシンプルモード」や、手から滑りにくいエンボス加工の表面処理で“心地よい使いやすさ”を訴求したモデルだという。また、2006年12月に開発発表された“コドモバイル”「812T」は防犯ブザーを中心に子ども向けを前面に打ち出した。そこで813Tでは、抜け落ちていた上質感や持ち物へのこだわりを持つ、30代から40代の層に向けて仕上げられたわけだ。
そのため約49×97×20ミリというサイズも810Tや811Tと同じで、有機ELを使ったサブディスプレイや、中央部を膨らませた「ドームキー」、左側面に配置されたmicroSDカードスロットなど、基本的な設計は変わっていない。
機能性を訴えないクールな表情ながら、最新のソフトバンクのサービスには「S! FeliCa」と「おなじみ操作」以外すべて対応している。コンパクトなボディからはなかなか想像できない、機能がギッチリ詰まったモデルとなっている。
もちろん、東芝製端末として人気の3D待ち受けキャラ「くーまん」「くーまんの部屋」はしっかり搭載。本体のクールなデザインとは裏腹に、画面上で愛らしい動きを見せてくれる。また、新たな機能として、メール作成中やWeb閲覧中にメールを受信したときに、今行っている作業を中断せずに新着メールを確認して返信できる「今すぐ読メール」も搭載している。
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