“小さなネットPC”のような使い勝手を目指して(2月6日の記事参照)、ワイドVGA画面とスマートセンサーを搭載した「W51H」。開発した日立製作所は、VGA対応の「PCサイトビューアー」「EZナビウォーク」「PCドキュメントビューアー」「カメラ」の4つの機能を、ディスプレイを表にして折りたたんだ状態で使うことを想定して、方向キーとしても使えるスマートセンサーを搭載している。
読者の関心は、この横画面+スマートセンサーの使い勝手はどうなのかというところに集まった。ここではPCサイトビューアーとEZナビウォークの使い勝手を試した。なお指紋センサーは汗ばんだ指で操作すると感度が鈍る場合があるので注意が必要だ。
PCサイトビューアー利用時のスマートセンサーの操作は3つ。1つは画面のスクロールで、センサーを長押ししながら上または下にスクロールする。これはセンサーの上部分/下部分を押しっぱなしにするように操作すると、うまくスクロールできた。
Web上の任意のリンク画像の上にポインタを持っていきたいときは、センサーを上下左右に軽くなぞる。スマートセンサーはPCのタッチパッドに比べて小さいため、筆者の場合は細かく調整しないと任意の位置にポインタを移動できなかった。しかしコツをつかめばうまく操作できそうな印象も受けた。
なお、W51Hの操作を試した別のスタッフは、スマートセンサーを左右に移動する際、大きな移動は上下と同じ押し込む感じの操作で問題なかったが、細かい移動の際に上下に反応してしまうことがあったと話している。左右の細かい移動は正確さと慣れが必要になりそうだ。
Web上のリンク先にアクセスする場合は、センサー上をダブルタップする。この操作はスムーズに行えた。
実はPCサイト閲覧時には、端末上部(端末を縦にした時は左側面)にある各種ボタンが重要な役割を果たす。左からマナーキー、上下左右キー、決定キー、カメラキーが並んでおり、それぞれにWeb操作用の機能が割り当てられているのだ。
上下キーに拡大縮小表示(20%から200%までの6段階)の切り替え、左右キーにWebページの進む/戻るが割り当てられ、決定キーでリンク先へのアクセスが可能。最初に低い拡大率でサイト全体を見てアクセス先を決め、サイトが表示されたら拡大する──という一連の操作も、ダイヤルキー面のソフトキーを使う必要なく行えるのが便利だ。
EZナビウォーク利用時のスマートセンサーの操作は、上下左右で地図のスクロールが可能。端末上部の決定キーを押すとメニューが表示され、上下キーでメニューを選んで設定を変更できる。マナーを押せば、地図画面に戻れる。
ディスプレイを表にして折りたたんだ状態で各種コンテンツを利用する際、スマートセンサーを右手で操作したいというニーズもあるようで、右にセンサーが来るように表示を切り替えられないのかという質問が寄せられた。
試したところ、向きの変更はできなかった。おそらく上下左右キーなどのボタン類を操作する際に、それらが下に来ると使いづらくなるため、向きを固定したと思われる。
※今回の検証は、発売前の開発途上機で行っており、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。
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