高速だから1Gメモリが効いてくる──“ハイスピード・ギガケータイ”「F903iX HIGH-SPEED」のこだわり(1/2 ページ)

» 2007年03月01日 16時11分 公開
[小山安博(聞き手:後藤祥子),ITmedia]
Photo 富士通モバイルフォン事業本部マーケティング統括部セールスプロモーション部の高梨太郎氏

 富士通製の「F903iX HIGH-SPEED」は、NEC製の「N902iX HIGH-SPEED」に続く、ドコモの2モデル目のHSDPA対応FOMAだ。

 下り最大3.6Mbps、上り384Kbpsの高速通信に加え、新たにQVGA表示が可能なビデオクリップ(10Mバイトiモーション)にも対応。1Gバイトの内蔵メモリにはたくさんの着うたフルやWindows Media Audio、ビデオクリップを保存できる。PCサイトを閲覧可能なフルブラウザも搭載し、3月1日から定額利用に対応するPCサイトの閲覧を高速な通信環境下で利用可能だ(1月31日の記事参照)

 富士通が考える、ハイスピードFOMAのあるべき姿とはどんなものなのか──。“ハイスピード・ギガケータイ”ことF903iX HIGH-SPEEDのコンセプトとこだわりについて、富士通モバイルフォン事業本部マーケティング統括部セールスプロモーション部の高梨太郎氏に聞いた。

Photo 富士通初のHSDPA端末となる「F903iX HIGH-SPEED」

デザインは、SFの世界をイメージ

 F903iX HIGH-SPEEDは、冬モデルとして投入された「F903i」で初搭載された「ヨコモーション」(スイングスタイル)を採用している。ディスプレイを90度傾けると、操作性は従来の携帯そのままに、横長画面で各種コンテンツを閲覧できるというものだ(2006年11月の記事参照)

 F903iX HIGH-SPEEDとF903iは、同じスイングスタイルながらも、デザインのアプローチは大きく異なる。F903iが円と曲線を多用した柔らかい印象の端末であるのに対し、F903iX HIGH-SPEEDは八角形をモチーフにした直線基調のソリッドなデザインを採用。「903iシリーズの上を行く、とんがったバージョン」(高梨氏)というコンセプトをデザインで表現した格好だ。高梨氏は「この端末は、高速通信や大容量メモリに魅力を感じるイノベーター層がメインターゲット。ボディデザインと光の演出で、一歩先行く端末であることが分かる仕上がり」と自信を見せる。

 高級感を演出するための工夫も随所に見られる。金属風に塗装した十字キーと決定キーにはスピンカットが施され、ボディカラーはシルバーとブラックの「ASH SILVER」、ダークワインとシルバーの「DARK WINE」というシックなツートンカラーを採用。塗装もASH SILVER、DARK WINEともにベースとなるダークワインとシルバーの部分をパーツごとに異なる質感に仕上げた。「DARK WINEは八角形の部分がつや消しで、ベースの部分がつややかなグロス仕上げ。ASH SILVERはその逆で、八角形の部分がグロス調になっています」(高梨氏)

Photo 「F903i」(Bianco)と「F903iX HIGH-SPEED」(DARK WINE)。同じスイングスタイルを採用しているが、印象は異なる

Photo 背面の八角形がデザインのアクセント。十字キーや発話、終話、クリアキー、マルチタスクキー、ダイヤルキーなど、細かい部分にも八角形が使われている

 操作時や開閉時に光るブルーの背面LEDも、端末の個性を際立たせている。「F702iD」で採用して以来、富士通の得意技になっている間接照明のようなイルミネーションと、中央部に配置されたLEDの組み合わせで、近未来的な表情を演出した。中央に多色LEDを1つ、両サイドにブルーのLEDをそれぞれ1つレイアウトし、光を拡散させる板や導光板を効果的に配置したことで実現できたという。

 端末デザインでイメージしたのは「SF映画の世界」だと高梨氏。「F903iX HIGH-SPEEDを見て“SF映画っぽい”と思っていただけたら成功ですね」

Photo 背面のイルミネーションは、端末を閉じたときにクールなブルーの光を放つ。音楽再生時には、前曲スキップ時に左のLED、次曲スキップ時に右のLEDが光る。ボリューム調整時には中央のLEDが青く光り、ボリュームを上げると濃い青、ボリュームを下げると薄い青に光る

気になったら、すぐダウンロード──高速通信だからこその1Gバイトメモリ

 デザインとともに、F903iX HIGH-SPEEDの大きなこだわりと言えるのが、1Gバイトの内蔵メモリだ(2月26日の記事参照)

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