日立製作所製の「W51H」は、2.9インチのワイドVGA液晶、十字キーや決定キー代わりにも使える指紋センサー「スマートセンサー」が特徴のWIN端末だ。前モデルの「W43H」と同じ回転2軸ボディで、ディスプレイを表にして閉じて利用するビュースタイルを採用。背面にはサブディスプレイとして約0.9インチの有機ELを装備する。
2.9インチのワイドVGA液晶は東芝製の「W52T」の3インチには及ばないものの、W43Hの2.6インチよりは大きくなり、こじんまりとした印象はなくなった。また、日立製作所の薄型テレビ「Wooo」の技術を採用したIPS液晶を搭載しており、発色も鮮やかだ。
ダイヤルキーはフレームレスのタイルキーを採用。1つ1つのキーの下部分を少し高くすることで段差を作り、フレームレスながら指の感触でキーを識別しやすくしている。ワイドVGAを採用した関係から高さはあるが、その分キーの位置も高めに確保されており、ボディをしっかり握って操作できる。
ワイドVGA液晶はEZナビウォーク、PCサイトビューアー、PCドキュメントビューアー、各種画像表示などで480×800ピクセル表示をサポート。アドレス帳やEZWeb、メール、各種メニューなどの文字表示は、QVGA向けフォントの倍角表示となる。ワイドVGA専用フォントが用意されていないのは残念だが、W52Tもそうであるように、描画速度などとの兼ね合いもあるのだろう。
同じワイドVGA液晶を搭載したW52Tよりも、W51Hは積極的に横表示をサポートする。EZナビウォーク、PCサイトビューアー、PCドキュメントビューアーでは、ディスプレイ部を表にして閉じれば、自動で横画面に切り替わる。PCサイトビューアーは自動切り替え以外にも、常時縦/横表示を設定可能だ。
ワイドVGA液晶と直接関係のある部分ではないが、デジカメスタイル(端末を横向き)で撮影する場合、カメラのガイダンス表示や設定メニューが横表示に最適化されている。横には横の分かりやすい操作を──という、使い勝手への細かい配慮がみられる。
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