“ナントカ”ケータイの争い、熾烈に携帯販売ランキング(3月5日〜3月11日)

» 2007年03月16日 21時56分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
順位NTTドコモau(KDDI)ソフトバンクモバイル
1(2)SH903i(1)W51S(2)911SH
2(3)FOMAらくらくホンIII
(F882iES)
(2)W51CA(1)812SH
3(1)SH903iTV(3)W44K(4)707SC
4(5)N903i(4)W51P(3)910SH
5(4)SH703i(5)A1406PT(6)810SH
6(6)D903i(8)A5523T(5)811SH
7(7)P703iμ(10)W51T(7)705N
8(12)P903i(9)W51SA(14)706P
9(9)N703iμ(7)W52T(10)810T
10(11)SO903i(6)W43H II(8)705P

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国の家電量販店のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています。

高機能・らくらく・ワンセグ・極薄。入れ替わりが激しいランキングに

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 2007年春モデルの登場ラッシュもそろそろ終盤を迎える。2007年春モデル「703i」シリーズを全て投入したドコモの販売ランキングは、かなり入れ替わりの激しい様相を呈している。

 前回、初登場で1位を獲得し、幸先のよいスタートダッシュを決めたシャープのワンセグ端末、“ドコモ版アクオスケータイ”こと「SH903iTV」(写真)。しかし、思うほどその天下は長く続かず、同じくシャープ製の「SH903i」と簡単ケータイ「FOMAらくらくホンIII」に抜き返され、一気に3位へ落ちてしまった。この上位3機種は、かなりの接戦状態にあると思われる。

 なおドコモのワンセグ端末は、このSH903iTVのほかにパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P903iTV」と三菱電機製の「D903iTV」も登場している。前回、SH903iTVを「待ちに待った」と買い求めたユーザーが多かったのは印象に残るが、それ以外の機種がランクインできない状況に少し気がかりだ。P903iTVは、前々回の初登場時に7位に入ったが、D903iTVは残念ながらランキングに1度も姿を見せていない。ソニー・エリクソン・モバイル製の“BRAVIAケータイ”こと「SO903iTV」は、もう少し先となる6月の発売が予定されるが、どのような動きを見せるだろうか。

 今後「2007年の冬モデルは、全機種ワンセグ対応にする」と同社が明らかにしたように、携帯+ワンセグは、カメラや音楽機能のように“当たり前”の機能になっていくと予想される。現在多いと思われる「とりあえず、初めてのワンセグ付き端末がほしい」という大まかなニーズも、夏〜秋冬モデルではより細分化されるだろう。「ワンセグ端末がなかったから他キャリアに切り替えた」という層の存在が後々に響かなければよいのだが。

 一方、全8機種を投入した703iシリーズはここに来て、人気の差が大きく付いてきた。今回、5位にシャープ製の「SH703i」、7位にパナソニック モバイル製の「P703iμ」、9位にNEC製の「N703iμ」の3機種がランクインしており、703iシリーズの人気TOP3はこれら3機種が占めている。

 ちなみにドコモの次期主力モデルと思われる「904i」シリーズの存在も、JATEの通過などにより次第に明らかになっている。1月29日にパナソニック モバイル製の「P904i」、2月26日にシャープ製の「SH904i」がJATEの認定を受け、その存在が確認された。


ソニエリの「W51S」が連続首位。ワンセグ端末もその魅力に敵わず

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 au販売ランキングの首位は前回に続き、ソニー・エリクソン・モバイル製の「W51S」が獲得した。前回、長期に渡って人気だった京セラ製の薄型端末「W44K」(2006年冬モデル)を抜いて首位に立った本機は、人気端末に成長する兆しを大いに見せている。

 そういえば同社は、2006年上半期ランキング2位の「W41S」、同年下半期ランキング1位の「ウォークマンケータイ W42S」、同2位の「W43S」など、au端末においてヒットを連発している。初のワンセグ+デジタルラジオ対応機となった「W44S」も含めて、さまざまなセグメントやニーズに沿う端末を、非常にタイミングよく投入していることが伺える。

 ところで、売れ筋が早めに新機種へ移る傾向のあるauは今回も例に漏れず、ランクインした端末の大半を2007年春モデルが占めている。総じて、各キャリアとも10機種以上の端末を投入した2006年秋冬モデルあたりから“旧モデルも続いて売れる傾向”がやや薄れてきた感が見られる。キャリアや店舗が大量の在庫を抱えたままになるという状況も少なくなっているのだろうか。

 auの2007年春モデルの注目機種は、残り2つ。au版の“アクオスケータイ”となる「W51SH」と吉岡徳人氏によるau design project第6弾「MEDIA SKIN」を残すのみとなった。

 W51SHは10日から発売。MEDIA SKINの発売日は決まっていないが、編集部ではこのような理由から「来週、何らかの発表があるのではないか」と予想している。これらがどのような動きを見せるか、注目しておきたい。


PANTONE 対 アクオス。“ナントカ”ケータイの争い、熾烈に

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 ここ最近、ソフトバンクモバイル端末の順位変動もかなり大きい。今回、“アクオスケータイ 2nd model”こと「911SH」が、“PANTONEケータイ”こと「812SH」を抜いて、再び首位に返り咲いた。

 TOP10圏内の顔ぶれを眺めると、上位6位までに5機種が占めるシャープ製端末の強さが相変わらず光っている。しかし、前回12位から4位に大躍進したSamsung電子製の薄型端末「XS 707SC」が今回さらに順位を上げ、シャープ端末勢をかき分けて3位に入ったことに驚かされる。Samsung電子は7日に発売した厚さ8.4ミリの極薄ストレート型端末「708SC」のほか、XS 707SCの3Gハイスピード対応版となる「707SC II」や厚さ13.5ミリの極薄ワンセグ端末「805SC」など、注目端末の登場も控えている。今後の同社製端末の動向には注目しておく必要があると言えるだろう。

 そのほか、NEC製の「705N」(2006年秋冬モデル)も前回と同じく7位に入り、順調に在庫がはけている状況が見られるほか、パナソニック モバイル製の「706P」(3日発売・8位)が、2006年秋冬モデルの人気かつ706Pの兄弟機種と位置付けられる「705P」(10位)とともに仲良くTOP10入りした。

 そして今週、“ほぼ全部入り”の東芝製最強端末「911T」(写真)がいよいよ発売される。812SHやauのW51S・W51Pなど、簡単/安価/エレガントなどの特徴を持つシンプル端末の強さが最近目立つため、ITmedia読者による注目度はナンバーワンだが、高価でややユーザーも限定されそうなハイエンド機が、どのような売れ行きを見せるだろうか。次回の結果が非常に楽しみだ。


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