開業のこの日を、日本が携帯で世界一の座を取り戻す記念日に──イー・モバイルの千本CEO13年ぶりの新キャリア「イー・モバイル」誕生

» 2007年03月31日 11時49分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 13年ぶりの新キャリア誕生──。3月31日、ついにイー・モバイルが開業の日を迎えた。

 秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaで行われたセレモニーにはイー・モバイルの千本倖生CEOとヨドバシカメラ代表取締役の藤沢昭和氏、同マルチメディアAkiba店長の松井昭二郎氏が登場し、テープカットで門出を祝った。千本氏によると、イー・モバイルの予約状況は3月31日の時点で約1万7000件だという。


 イー・モバイル端末をいち早く手にしようと並んだ人は10人前後と少なかったが、先頭の30代の男性は昨夜23時ごろから並んだという。「最先端の通信キャリアの端末にいち早く触りたいと思った。新しいおもちゃを待ち遠しく思う気持ち」(先頭に並んだ男性)とイー・モバイルへの期待を話すこの男性は、EM・ONEをインターネット通信やブログの更新に利用したいそうだ。

日本が携帯で世界一の座を取り戻す記念すべき日にしたい──千本氏

Photo イー・モバイルの千本倖生CEO(左)とヨドバシカメラ代表取締役の藤沢昭和氏(右)

 セレモニーで挨拶に立ったイー・モバイルの千本氏は、イー・モバイルのサービス開始の日を、秋葉原ヨドバシカメラのフラッグシップ店で迎えられたことに感謝の意を表すとともに、「イー・モバイルという会社を3年前から準備してこの3年間、準備に準備を重ねて2007年3月31日にサービスを開始することができた。私には万感胸に迫る思いがある」という言葉で、開業の喜びを表現。「2007年3月31日が、日本が携帯で世界一の座を取り戻す記念すべき日にしたい」と、新事業への決意を表明した。

 千本氏は今の日本の携帯業界について、「高くて遅い、世界の中で残念ながら大変低い位置に甘んじている」と指摘。携帯の世界には“固定から携帯にいく”“電話の携帯からスマートフォン携帯にいく”という流れがあり、こうした流れを踏まえてシャープやマイクロソフト、クアルコムと共同開発したのが「EM・ONE」だという。「私どもの開発陣が1年半の間に準備に準備を重ね、その苦心の末に生まれたのがEM・ONE。世界で最も進んでいる端末であり、おそらくこれ以上の端末は世界に今、ない」(千本氏)。

 「2000年頃は、日本のブロードバンドインターネット接続環境は世界で最低だったが、ADSLを積極推進したことで、2004年には世界で最高クラスになった」(千本氏)ように、日本を携帯のブロードバンドでも世界ナンバーワンの国家にしたいと意気込んだ。

 ヨドバシカメラの藤沢代表取締役は「今日は待ちに待ったイー・モバイル製品の発売ということで、たくさんのお客様の期待に応えられるいい製品がたくさん店頭に揃った。常日頃、新しい価値ある商品をみなさんに少しでも早く、時代に合ったスピードで提供したいと考えている。これからのイーモバイルにご期待いただきたい」と激励した。


Photo 先頭に並んだ男性にEM・ONEを手渡す千本氏(左)。イー・モバイルのコーナーは入口のすぐそば。ソフトバンクモバイルと同じくらいの販売コーナーを確保している(中)。屋外エリアにも体験コーナーを設置。千本氏は帰り際にこのコーナーに立ち寄り、EM・ONEを試しているユーザーにも感謝の言葉をかけていた

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