無線LANがあれば通話可能――“Skypeケータイ”を試すSkypeを「ワイヤレス」で使う(1)(1/3 ページ)

» 2007年05月14日 13時36分 公開
[森坂光郎,ITmedia]
photophoto ロジテックの「LAN-WSPH01WH」(左)と、Belkinの「WiFi-Phone for Skype」(右)

 Skypeは、VoIP通話やインスタントメッセンジャー機能が利用できる、無料のP2Pソフトだ。ユーザー同士であれば、従来の音声チャットに比べて高品質な通話が行えるほか、固定回線や携帯電話への発信が可能な「SkypeOut」や、着信するための「SkypeIn」、留守番電話と同じ機能の「Skypeボイスメール」など、“普通の電話”として使えるような、豊富な有料オプションを用意している。

 一般的にSkype通話をするには、PC上でSkypeを起動して付属マイクとスピーカー、あるいは外部接続したヘッドセットなどを利用する。しかし最近では、PCを介さずに単体で無線LANのアクセスポイントに接続する機器が増えてきた。またSkypeには、Windows Mobile上で動作するバージョンもあるため、無線LAN機能を持つPDAやスマートフォンを、Skype端末にすることもできる。この企画では、そうしたSkypeのワイヤレス環境をいくつか試していく。

 当然ながら、Skypeをワイヤレス環境で使うには無線LAN環境が必要だ。今回は、筆者宅の一般的な家庭内無線LANでレビューを行う。企業内の構内無線LANや交通機関、公共施設や飲食店にある公衆無線LAN環境での利用も考えられるが、まずはプライベートな空間で使う携帯端末としてチェックしたい。

 ちなみに筆者の環境では、回線がKDDIの「ひかりone」で、ホームゲートウェイとしてプロバイダからNEC製の「Aterm BL170HV」が貸し出されている。無線LANを使用するため、このBL170HVに無線LANカードの「WL54AG」を購入して装着した。すでに、無線LAN内蔵のノートPCを使ってインターネットを利用している。

無線LAN用のスカイプ端末とは

 まず最初に用意したのは、ロジテックの“Skype専用無線LAN携帯端末”「LAN-WSPH01WH」と、Belkinの「WiFi-Phone for Skype」の2つ。両者ともOEM元は同じと思われ、ボタン配置や画面、操作などはほとんど変わらない。本体色は、白を基調としたLAN-WSPH01WHに対し、WiFi-Phone for Skypeは黒のマット仕上げになっている。

 ボディはストレート型で、発話/終話キーのほか、スティック式ジョグポインターとソフトキー、ダイヤルキーという“携帯電話らしい”構成。ジョグポインターなどは、どことなくIDOのソニー製cdmaOne端末「C305S」を思い出させるデザインだ。

 電源は発話キーの長押しでオン/オフするなど、このあたりも携帯らしいつくり。極めて似ている2台だが、起動画面には“Logitec”“Belkin”とベンダーのロゴが出るほか、許諾画面のローカライズ、着信音のタイトル表記に違いがある。

photophotophoto 外装の形状や質感が違うためまったく異なる印象を受けるが、OEM元は同じメーカーのようでダイヤルキーやソフトの仕様などは同様だ

photophoto 左がLAN-WSPH01WH(ロジテック)、右がWiFi-Phone for Skype(Belkin)の着信音選択画面。タイトルは異なるが同じメロディだ

 また、付属品にも差があり、LAN-WSPH01WHにはACアダプタ(ミニUSB接続)のほか、マイク付きイヤフォン、PCからの充電用のUSBケーブルが付属しているが、WiFi-Phone for SkypeにはACアダプタのみ。

 そのほかLAN-WSPH01WHには、Wi-Fi Allianceの「Wi-Fi CERTIFIED」認証ロゴがついているが、WiFi-Phone for Skypeにはついていない。WiFi-Phone for Skypeのマットブラックなボディカラーはクールだが、認証ロゴにこだわるならばLAN-WSPH01WHを選ぶことになるだろう。

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