「ソフトバンクはカッコいい」 07夏モデル・合い言葉は「スタイル」

» 2007年05月22日 20時57分 公開
[ITmedia]

 「他社とどこが違うか。最もスタイリッシュな品ぞろえにこだわり抜いた」──ソフトバンクモバイルが5月22日開いた夏モデル発表会で、孫正義社長は「スタイリッシュ」という言葉を何度も繰り返した。新ラインアップのキーワードは「スタイル」。薄さやカラーバリエーションを誇った従来からもう一歩進み、デザインや機能性などをスマートに統合。「どこと比べても薄くてカッコいいのがソフトバンク」と孫社長は胸を張った。

photo 「薄さ、色とくれば次は全体のデザインそのもの」

 「スタイル」は、孫社長によると「薄くてカッコよくて機能が優れていて、ユーザーのライフスタイルに合っていて──をトータルに表す言葉」だ。「Future Style」として紹介された「913SH」は、液晶画面をスライドさせると操作キーがすべて隠れる「FullFace」デザインを世界で初めて採用し、「もっともスタイリッシュなワンセグ端末」(孫社長)と自信を見せる。

 「GENT」(812SH s)は、キーの文字表示を大きくするなどした熟年向け端末。「もうじき50歳になる私も老眼が入ってきて、文字が見にくいと設計の方と話すことがある」という孫社長だが、「他社にもシニア向け端末はあるが、ちょっと目が悪くなっただけで、年寄りだからってあまりバカにしないでほしい。表示は見やすい、でもスタイリッシュ。そんな熟年のためのスタイリッシュなケータイだ」と説明する。

photo マイクロソフトのヒューストン社長が登場

 「Yahoo!をグループに持つソフトバンクは、ネットをより使いやすい端末を考えられる」として紹介された「Internet Style」は、国内で初めてWindows Mobile 6を採用した「X01T」と「X02HT」の2機種。駆け付けたマイクロソフトのダレン・ヒューストン社長は「『スタイル』には同感だ。ビジネスマンにディズニーのキャラクターは不要だが、スタイリッシュな製品は求められている」と応援した。

 「究極の『スタイル』は自分スタイル。もっとも合ったスタイルはユーザー1人1人が決めるものだ」──「Personal Style」の「fanfun」(815T)は、本体やパネル、イルミネーションなどを約2億4000万パターンの中から選んでフルコーディネートできるのが目玉。「ねじ止めなどでペラペラなのは不格好でイヤだ。fanfun.はいかにも専用に作られたような完成度にこだわった。着せ替え端末という雰囲気はどこにもない」(孫社長)

 「3Gになってから、端末が分厚くてカッコ悪くなったと1ユーザーとして感じている」と語る孫社長が新ラインアップで追求したのが「カッコよさ」「スタイリッシュ」だ。「ボーダフォン時代は大きくて野暮ったく、なんとなく外人向けじゃないかと揶揄(やゆ)されることがあったが、ソフトバンクスタイルはとにかくカッコいい。テレビCMのブラッド・ピットやキャメロン・ディアスが街中で携帯で話すのにも似合う、スタイリッシュで攻めてみたい。夏のソフトバンクは『クールにスタイリッシュ』」

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 孫社長と発表会場との主な質疑応答は以下の通り。

──Yahoo!動画のモバイル版は携帯専用なのか。

孫社長 携帯で気軽に見られるように、プロ野球ニュースなども1分のハイライトにまとめるなど、携帯オンデマンド用に強化していく。せっかくなのでPCでも見られるようにしたが、従来のYahoo!動画に加え、携帯用のコンテンツを用意していきたい。

──データARPUを上げたいと決算説明会で述べていたが、新機種で使えるようになるサービスがないようだ。

孫社長 事業者はデータARPUを上げたくてサービスをそろえるかもしれないが、ユーザーはデータARPUを上げたいわけではない。他社は新機種による新サービスを打ち出しているが、「Yahoo!動画」のようにわれわれは端末に依存せず、過去の端末でも楽しめるサービスを提供していく。それがインターネットDNAの会社の基本的な考え方だ。

──「POP-i」はauのBREWなどと同じものなのか。これから開発するということか。他社にも広げるのか。

孫社長 BREWはQualcommチップとOSに閉じこめられているが、POP-iは異なるメーカーのさまざまなものに対応でき、チップやOSをまたがって、クロスするプラットフォーム。この上で開発すれば永続して使えるソフト資産になる。SymbianやWindows Mobileも含め、クロスして広げていきたい。実装は来年のいずれかの機種から。日本の他社は既にプラットフォームを持っているので押しつけるのではなく、使いたいという海外事業者があれば広めていく。

photo fanfunのスヌーピーコラボモデルに触れ、「私個人もスヌーピーの大ファンで、小さいころからグッズを買っていた」と話す孫社長。「もうだいぶ頭が薄くなって、チャーリー・ブラウンと呼ばれたりします」

──fanfunだが、在庫のコストがかかるのでは。

孫社長 カラーバリエーションでは、色ごとの需要予測をアンケート調査で徹底的に行った上、日ごとに販売データを把握し、メーカーに提供するなど、互いに在庫の効率化を進めている。カラーバリエーション20色の次はなんだといったら、どうせなら2億4000万通りくらいの組み合わせがあったほうがいい。PCソフトを多数販売してきたソフトバンクにとって、ロジスティクスは得意な分野だ。

──AppleのiPhoneを投入する予定は。

孫社長 他社のものにはコメントせず、未発表のものにもコメントしない。

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