第3回 デジカメを忘れても困らない──パノラマ撮影も楽しめる「3.2Mピクセルカメラ」

3.2MピクセルのCCDを搭載した「SH904i」のカメラは、携帯電話のカメラとしては非常に高い画質と性能を誇る。さらにパノラマ撮影などの新たな機能も搭載し、デジカメ代わりにも十分使える。

» 2007年06月06日 10時00分 公開
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Photo 「SH904i」のカメラは裏面にある。ボディカラーはソリッドブラック、クリスタルホワイト、プレミアムピンク、ラインブルーの4色

 充実したカメラ機能は、歴代のシャープ製端末の魅力の1つに挙げられる。現在のカメラ付き携帯電話の原型となる、背面にカメラを搭載した携帯電話を初めて世に送り出したシャープだけに、その機能や使い勝手、画質には定評がある。

 SH904iのカメラはオートフォーカス(AF)付きで、解像度は3.2Mピクセル。撮像素子にはCCDを用いている。昨今は高解像度のアウトカメラにもCMOS撮像素子を採用する機種が増えているが、シャープの90xiシリーズではあえてCCDを採用している点も特筆すべきポイントだ。

 CCDには、一般にCMOSと比べて暗時ノイズ(真っ黒の被写体を撮影した場合に真っ黒にはならず発生するノイズ)や動体ひずみが発生しにくいといったメリットがあり、原理的に画質面で優れているとされる。最近は技術の進歩によりCMOSの欠点は解消されつつあるものの、やはり美しい写真を撮るという点においてはCCDに一日の長がある。今回はこのカメラ機能に迫ってみよう。

Photo カメラユニットは端末の裏面、ヒンジ寄りにある。レンズが中央に位置し、IrSimple対応の赤外線ポートまでの範囲が銀色の枠で囲まれている。カメラユニットの右隣には“3.2MEGA AUTO FOCUS”の文字も見える

使いやすいユーザーインタフェース

 SH904iは、折りたたみ型のボディを採用したため、回転2軸型の「SH903i」とは異なり、写真は基本的にディスプレイを開いた状態で撮る。シャッターは決定キーに割り当てられている。

撮影可能な静止画のサイズ
名称 解像度
sQCIF 128×96ピクセル
QCIF 176×144ピクセル
QVGA 240×320ピクセル
待受 240×400ピクセル
CIF 352×288ピクセル
VGA 480×640ピクセル
UXGA 1600×1200ピクセル
フルHD 1920×1080ピクセル
3M 2048×1536ピクセル
パノラマ 1280×320ピクセル

 撮影できる写真はsQCIF(128×96ピクセル)から3M(2048×1536ピクセル)の9種類。これに後述するパノラマモードを加えた10種類が選択可能だ。なお待受(240×400ピクセル)とフルHD(1920×1080ピクセル)では、ワイドQVGAディスプレイを生かしたワイド写真が撮影できる。

 撮影時の画面は非常にシンプルで、中央にフォーカスエリアのガイド、下部に設定値のアイコン、それにソフトキーに割り当てられた機能が表示される。AFモードを標準にしておけば、常時コンティニュアスAFが働くため、フレーミングを始めるとピントは自動的に合う。状況に応じて、ピントを合わせる場所を画面上の9点から選べる「スポットAF」や「接写」、「マニュアルフォーカス」を使い分けることで、多彩な構図に対応可能だ。シャッターを切る前に確実にピントを合わせておきたい場合は、発話キーでAFを作動させることもできる。

PhotoPhotoPhoto カメラ撮影時の画面。左ソフトキーで一括設定画面、右ソフトキーでサブメニューが呼び出せる
PhotoPhotoPhotoPhoto 左の2枚はスポットAFの例。AFフレームを、中央から画面の左上、上、右上、左、右、左下、下、右下の8点に移動でき、そのエリアでピントを合わせられる。花などのマクロ撮影や、2人の人物が入る風景写真などで、ピントの中抜けなどを防げる。右の2枚はマニュアルフォーカス時の画面で、ピントが合ってくると画面下部の“FOCUS”と書かれた青い帯が濃くなる

 撮影や保存に関する主な設定は、左上ソフトキーを押すことで表示される一括設定画面で行えるのが便利だ。またカメラモードの切り替えや、アイコン類の表示をすべて消し、全画面をファインダーにする「全画面モード」への移行など、一括設定画面で行えない操作は右上ソフトキーのサブメニューから行える。さらに左下ソフトキーにはパノラマ撮影機能の呼び出し、右下ソフトキーはシーンモードの切り替えが割り当てられている。

 一括設定画面では、カメラに関する主な設定が大きなアイコンで確認でき、十字キーと決定キーで変更できる。アイコンはファインダーの下部に表示されるものとほぼ同じデザインなので分かりやすい。静止画撮影時にはAFモード、手ブレ補正、画質、サイズ選択(解像度)、明るさ調整(露出補正)、エフェクト撮影、シーン別撮影(シーンモード)、フレーム撮影、自動保存モード、セルフタイマー、保存先(本体とmicroSDの切り替え)の設定が変えられる。

PhotoPhotoPhotoPhoto 一括設定画面では、十字キーやTOUCH CRUISERでAFモードや画質、セルフタイマー、サイズなどの各項目を選ぶとサブメニューが開き、設定値を変更できる。変更した値はアイコンに反映される

 ちなみに動画撮影時にはAFモード、共通再生モード、映像・音声切り替え、画質、サイズ選択(解像度)、明るさ調整(露出補正)、エフェクト撮影、シーン別撮影(シーンモード)、ファイルサイズ制限、セルフタイマー、手ブレ補正、保存先(本体とmicroSDの切り替え)が設定できる。動画はsQCIF(128×96ピクセル)、QCIF(176×144ピクセル)、QVGA(320×240ピクセル)、VGA(640×480ピクセル)で撮影可能だ。

 画質は、冒頭でも述べたように携帯電話のカメラとしては非常に高く、晴れた屋外はもちろん、多少暗い状況でもノイズが少ないため、屋内でも十分なクオリティが得られる。SH904iは撮影補助用ライトを搭載していないが、これはライトなしでも高い画質が得られるからだろう。なお暗い場所では「手ぶれ補正」をオンにすることで、ブレを軽減することもできる。ソフトウェアによる補正なので、補正はオフにしておいた方が画質は高いが、シャッター速度が低くなりやすい状況ではピントの合ったきれいな写真を撮るのに活躍してくれる。

 例えば旅行や友達の結婚式にカメラを忘れてしまっても、SH904iがあれば、デジタルカメラの役割は十分に果たしてくれる。写真にはGPS情報も付加しておける。写真と一緒に位置情報を保存できるのは、GPS搭載端末ならではだ。

カメラをパンするだけのパノラマ撮影機能

 SH904iのカメラには、前述したとおり静止画と動画の撮影機能に加えて、パノラマ撮影機能が用意されている。この機能は、アクロディアとモルフォが共同開発した「VIVID Panorama」を利用しており、まるで動画を撮影するようにカメラを動かすことで、1280×320ピクセルのパノラマ写真が撮れる。

 撮り方は簡単で、カメラを起動後に左下ソフトキーを押すか、一括設定画面のサイズ選択で「パノラマ」を選ぶだけでいい。あとは決定キーを押して撮影を開始し、画面の表示に注意しながら端末を右、あるいは左に平行移動させる。

 画面が流れるスピードは端末側で検出しており、速すぎたり遅すぎたりすると左下に「FAST」「SLOW」といった警告が表示される。画面に「GOOD」が表示され続けるよう気を付けるときれいに撮れる。撮影できる画角はおよそ180度弱くらいだという。限度を超えて撮影し続けると、先に撮影した部分から削除されていく。「GOOD」の表示が「OK」に切り替わるタイミングで撮影を終わるのがいいだろう。

PhotoPhotoPhoto パノラマ写真の撮影画面。端末を右から左へ、あるいは左から右へ動かしていくと写真が合成される。画面左下の「GOOD」の表示を維持し続けるときれいに撮れる。「FAST」や「SLOW」が表示されると合成後の写真が一部ゆがんでしまったりする場合がある。およそ180度ほど撮影すると幅1280ピクセル分の撮影が完了。GOODの表示が「OK」に切り替わる

 撮影した画像はデータフォルダに保存される。等倍表示すると、TOUCH CRUISERを利用して左右にスクロールできるのが面白い。動画のように撮影するため、動きのあるものを撮影するとブレてしまうが、風景写真などは後から合成する手間がかからないため端末内で手軽に作成できるのが利点だ。端末を横向きにして、縦に長い写真などを撮ってみてもいいだろう。

Photo SH904iで撮影したパノラマ写真。リンク先は無加工のデータ

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提供:シャープ株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年6月30日