7月18日から3日間にわたって開催される「ワイヤレスジャパン2007」。今年は「ネットワークの高速ブロードバンド化」「モバイル端末の高機能化・多様化」「多様なコンテンツ・サービスの誕生」「ソフトウェア技術、実装技術の最新動向」をテーマに据え、これからのモバイル業界の変化を見通すための各種講演が用意された。
初日となる18日の基調講演には、キャリアのトップがずらりと顔をそろえる。「ドコモ2.0」を掲げて反撃に打って出るNTTドコモの中村維夫社長、新たな経営戦略「チャレンジ2010」を打ち出して通信業界の転機に備えるKDDIの小野寺正社長兼会長、5月には創業以来初の月間純増シェアトップを獲得したソフトバンクモバイルの松本徹三副社長、2.5GHz帯で次世代PHSの展開を目指すウィルコムの喜久川政樹社長、携帯業界の常識をうち破ると意気軒昂なイー・モバイルの千本倖生会長が登場し、今後のモバイルビジネスのビジョンと戦略を説明。2.5GHz帯の免許取得で優位に立つアッカ・ネットワークス 最高経営責任者(CEO)木村正治の講演も見逃せないところだ。
さらに同日の基調講演には、日本の全携帯キャリア向けに端末を提供し、高いシェアを獲得しているシャープの松本雅史副社長が、シャープ携帯の今後について話す予定。なお20日のワークショップ(Qコース)では、ウィルコム サービス計画部の早坂忍氏が「スマートフォン市場をリードするW-ZERO3の戦略」と題した講演を行う。
19日の基調講演で注目なのは、携帯向け放送規格のMediaFLOや、次世代高速通信規格のEV-DO Rev.B、UMBを打ち出すクアルコムジャパンの山田純社長。携帯電話向けハイエンドアプリケーションプロセッサ「OMAP」で知られるテキサス・インスツルメンツのワイヤレス・ターミナルズ製品事業部 チーフ・テクノロジー・オフィサー ビル・クレニック 氏、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの久保田幸雄社長も、この日の基調講演に登場する。
4G時代に向けたさまざまな技術が登場する中、ワイヤレスジャパン2007では、その可能性と今後の展開を紹介する各種フォーラムも展開する。
19日の「4G+将来NW構想フォーラム」には、日本エリクソン、ドコモ、KDDI、クアルコムジャパンのキーパーソンが登場し、将来のネットワーク構想について説明。18日のモバイル向けOSフォーラムでは、シンビアン、マイクロソフト、ACCESS、クアルコムジャパンら6社のキーパーソンがモバイルOSの持つ可能性について話す。
20日のビジネスカンファレンスは、2011年のアナログ停波後の周波数帯活用と、この周波数帯でのサービス展開の可能性を探る「MediaFLO陣営」のキーパーソンが登場。クアルコムジャパンの前田修作事業戦略部長、モバイルメディア企画の矢吹雅彦社長、メディアフロージャパン企画の増田和彦社長が、MediaFLOのビジネス戦略に言及する。
ワイヤレスジャパン2007の各種講演の中には、有料のものやWebからの事前登録が必要なものがある。
有料の講演は、各キャリアの社長が登場する18日Aコースの「基調講演」、18日Cコースの「IEEE802ワイヤレス技術フォーラム」、19日Dコースの「4G+将来NW構想フォーラム」、18日Hコースの「モバイル向けOSフォーラム」、20日Nコースの「モバイル向け放送フォーラム」。
Webからの登録が必要な講演とフォーラムは以下の通り。
日程 | コース | 概要 |
---|---|---|
7月18日 | Bコース | 基調講演 |
7月18日 | Eコース | Bluetoothフォーラム |
7月18日 | Kコース | 次世代ワイヤレス&モバイル技術/モバイルビジネスソリューション |
7月19日 | Fコース | ZigBeeフォーラム |
7月19日 | Iコース | ワイヤレス組込みソリューションフォーラム DAY1 |
7月19日 | Lコース | 次世代ワイヤレスモバイル技術/モバイルビジネスソリューション |
7月20日 | Gコース | ブロードコムDAY |
7月20日 | Jコース | ワイヤレス組込みソリューションフォーラム DAY2 |
7月20日 | Mコース | 次世代ワイヤレスモバイル技術/モバイルビジネスソリューション |
なおワイヤレスジャパンのWebサイト(http://www.wjexpo.com)では、Webから事前登録することで3000円の入場料が無料になる「来場者事前登録申込み」を受付中だ。申し込みはこちらから。
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