おサイフケータイでサークルKサンクスをおトクに利用する方法おサイフケータイ機種変更ガイド・番外編:

» 2007年06月30日 09時48分 公開
[房野麻子,Business Media 誠]

 サークルKサンクスでは2005年4月から、Edyと組み合わせた会員向けサービス「KARUWAZA CLUB」を提供しており、22万人のユーザーを擁している(2007年4月の数字)。同社が提供するEdyカード「KARUWAZA CLUB CARD」やおサイフケータイで決済を行うと、商品を割引価格で購入したり、ポイントを貯めたりすることができる。

 別記事でも触れたように(6月11日の記事参照)、Edyには外部のポイントプログラムと柔軟に連携できるという特徴があり、KARUWAZA CLUBはこの連携機能を生かしたサービスになっている。会員がEdyで決済したときに自動的に値引きをしたり、ポイントを付けたりといったことができるのだ。ここで紹介するサークルKサンクスのほかにも、プロントやマツモトキヨシなど、複数の事業者がEdyと連携した独自の会員システムを導入している。

 “Edy+外部プログラム”という仕組みには、事業者が自由にカスタマイズできるというメリットの半面、システムの全容が利用者に分かりにくくなるデメリットもあるのも事実だ。ここでは、サークルKサンクスが提供する会員システムについて解説するとともに、「おサイフケータイ機種変更ガイド」の番外編として、機種変更時の注意をまとめよう。

 →おサイフケータイ機種変更ガイド:前編後編

 →ビットワレット「Edyスマイルクーポン」「Edyハッピー優待」を考える:その1その2その3

KARUWAZA CLUBのサービスとは?

 サークルKサンクスの提供する会員カード/ポイントサービス「KARUWAZA CLUB」は、サークルKサンクスが発行するEdyカードでも、おサイフケータイでも利用できるサービスだ。このサービスはNECが提供しているおサイフケータイ向けソリューション「トクトクポケット」と密接に連携している(後述)。

 まず、KARUWAZA CLUBのサービスについて簡単にまとめてみよう。

 サークルKサンクスでは独自のポイントカードとして、Edy機能を搭載した「KARUWAZA CLUB CARD」を300円で販売している。KARUWAZA CLUBのサービスは当初、このKARUWAZA CLUB CARDを持っている人が受けられるものとしてスタートした。

 KARUWAZA CLUB CARDの特典には4種類ある。1つは、KARUWAZA CLUB CARDで支払いをすると、対象商品が値引き価格で購入できる「KARUWAZA値引き」。2つ目は、買い物をすると貯められる「KARUWAZAスタンプ」で、スタンプを貯めると特典がレシートに印刷される。3つ目はKARUWAZA CLUB CARDで支払うと100円毎に貯まるポイントで「カルポイント」、4つ目はKARUWAZA CLUB CARDにEdyを1000円チャージするたびに貯まるポイントで「ワザポイント」だ。カルポイント・ワザポイントが貯まったら、オリジナルグッズと交換したり、景品に応募できたりする。

 300円払ってKARUWAZA CLUB CARDを買い、KARUWAZA CLUB CARDにチャージしたEdyで決済をすれば4つの特典をすべて利用できるが、分かりにくいのがおサイフケータイを使う場合に利用できる特典だ。カードとおサイフケータイの両方を合わせて利用する場合は1〜4すべて利用できるが、おサイフケータイだけで利用する場合、少々事情が複雑になる。

密接に関連している「KARUWAZA CLUB」と「トクトクポケット」

 おサイフケータイ版KARUWAZA CLUBのサービスは、KARUWAZA CLUB CARDのEdy番号とおサイフケータイのEdy番号を紐付けし、プラスチックカードの子カードとして携帯電話を利用するようになっていた。つまり、「KARUWAZA CLUB CARDを持っている会員は、おサイフケータイ(トクトクポケット)でも同じサービスを利用できるようにします」というスタンスだ。そのため、これまではKARUWAZA CLUB CARDを前もって用意しないと、おサイフケータイでのサービス登録ができなかった。

 また、おサイフケータイ版KARUWAZA CLUBのサービスは、NECの「トクトクポケット」(参照リンク)と密接に連携している点が特徴だ。

 トクトクポケットとは、おサイフケータイに複数のカードを登録でき、それらの特典情報やクーポンを入手できるシステムで、複数の会員カードサービスを1台のおサイフケータイにまとめて管理できるカードケースのようなものだ。ユーザーはおサイフケータイにトクトクポケットをダウンロードし、利用したいサービスをトクトクポケットに追加して利用する。サークルKサンクスのほか、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、カフェの「プロント」などがトクトクポケットに対応している。Edy決済とはひも付いていない会員証システムも少なくない。

トクトクポケットにKARUWAZA CLUBとプロントのサービスを登録した状態

 おサイフケータイ版KARUWAZA CLUBが分かりにくいのは、KARUWAZA CLUBの登録とトクトクポケットの登録の両方が必要なためだ。

  1. KARUWAZA値引き……特定の商品を会員価格で購入できる
  2. KARUWAZAスタンプ……買い物をしてスタンプを貯める
  3. カルポイント……KARUWAZA CLUB CARDで100円支払うたびに貯まる
  4. ワザポイント……KARUWAZA CLUB CARDで1000円Edyをチャージするたびに貯まる

 上記の4つの特典をすべて受けるには、「KARUWAZA CLUB CARDを購入」→「PCか携帯でサークルKサンクスのサイトにアクセスしてKARUWAZA CLUBの会員登録」→「おサイフケータイにトクトクポケットをダウンロード」→「トクトクポケットの会員登録・KARUWAZA CLUBを追加」→「購入したKARUWAZA CLUB CARDのカード情報をトクトクポケットに登録する」と5ステップの作業が必要だった。しかしトクトクポケットをダウンロードしてサークルKサンクスを登録しておくだけでも、KARUWAZA CLUB CARDを持っていなくても、特典1と2の「KARUWAZA値引き」と「KARUWAZAスタンプ」のサービスだけは受けられたのである。

 しかし今年の4月から、KARUWAZA CLUB CARDを持っていない人でも、おサイフケータイだけで会員登録ができるようになった(参照リンク)。例えばセブン-イレブンのnanacoがnanacoカード(300円)とnanacoモバイル(おサイフケータイ向けアプリ、無料)とで同じサービスが受けられるように、サークルKサンクスでも、KARUWAZA CLUB CARDとおサイフケータイ版KARUWAZA CLUBで同じサービスを受けられるようになったのである。

電子マネー「nanaco」はどこが優れているのか(前編)

電子マネー「nanaco」はどこが優れているのか(後編)

おサイフケータイ版KARUWAZA CLUBの登録

 おサイフケータイ版KARUWAZA CLUBは、サークルKサンクスが持っている会員システム(KARUWAZA CLUB)にトクトクポケットを組み合わせるという作り方をしていることもあって、KARUWAZA CLUB側からもトクトクポケット側からもユーザー登録ができる。

http://www.karuwaza.jp/

 オススメなのは、KARUWAZA CLUBの方から登録する方法だ。これだと、登録手順の途中で自動的にトクトクポケットを導入することになる。KARUWAZA CLUBのサイト(http://www.karuwaza.jp/)にアクセスすると「おサイフケータイを子カードにする」(KARUWAZA CLUB CARDを持っている場合)と「おサイフケータイ会員になる」(KARUWAZA CLUB CARDを持っていない場合)にメニューが分かれているので、迷うことはないだろう。

 すでにトクトクポケットをダウンロードしている人であれば、トクトクポケットから会員登録するのもいい。この場合はトクトクポケットにKARUWAZA CLUBを登録した上で、そこからKARUWAZA CLUBのサイトにアクセスしてKARUWAZA CLUBの会員情報を登録する。4月以降、KARUWAZA CLUB CARDを持っていなくてもカルポイント、ワザポイントも貯められるようになったのは上述の通りだ。

おサイフケータイを機種変更する場合の注意点

 以下、おサイフケータイにトクトクポケット+KARUWAZA CLUBを入れて利用している場合、機種変更(キャリア変更を含む)の際に注意したい点を説明する。

 KARUWAZA CLUBはトクトクポケットと会員番号、パスワード、生年月日などの個人情報を共同利用しており、機種変更の手続きの際には、両方のサービスの会員番号(ID番号)、パスワード(暗証番号)が必要になる。機種変更前にはこれらを必ず確認してメモしておくことが大切だ。

 また、KARUWAZA CLUBの機種変更方法は、機種や会員登録時期によって微妙な違いがある。手続きは順を追って進めていけるようになっているので迷うことはないだろうが、よく説明を読みながら進めることをお薦めする。

 基本的には、トクトクポケットの機能である「データお預けサービス」を利用し、預けたデータを新端末で受け取るという方法になる。しかし、トクトクポケットはキャリアをまたいでの機種変更には対応していない。そのためトクトクポケットに付いている「KARUWAZAスタンプ」はキャリアを変わると引き継ぐことができない。しかし、トクトクポケットのID番号やパスワードは同じものを入力して利用できる。

 なお、KARUWAZA CLUB CARDを持っていれば、その会員情報はキャリアが変わっても同じだ。KARUWAZA CLUBのサイトにアクセスし、会員ログインをすれば、カルポイントやワザポイントが保持されているのが分かるだろう。ちなみに、KARUWAZA CLUB CARDを持たないカードレス会員の場合、データを引き継げるのは同一キャリア内の機種変更のみだ。キャリアが変わる場合はデータを引き継ぐことはできない。

 以下、KARUWAZA CLUB CARDを持っている場合と持っていない場合、また同一キャリア内の機種変更とキャリアを替わる場合とで、4パターンの機種変更のポイントをまとめる。

・KARUWAZA CLUB CARDを持っていて、同一キャリア内の機種変更の場合→トクトクポケットの「お預け機能」を利用してデータをサーバーに預ける。機種変後の新端末でKARUWAZA CLUBサイトにアクセスし、会員番号とパスワードを入力してログインし、機種変更の手続きを行って預けたデータをダウンロードする。

・KARUWAZA CLUB CARDを持っていて、キャリアを変わる機種変更の場合→新旧どちらかの端末でKARUWAZA CLUBサイトにアクセスし、「おサイフケータイ登録」を解除。その後、トクトクポケットのアプリから退会手続きをとる。改めて新端末でKARUWAZA CLUBサイトにアクセスし、会員番号とパスワードでログインし、おサイフケータイ登録を行う。

・カードレス会員で、同一キャリア内の機種変更の場合→トクトクポケットの「お預け機能」を利用してデータをサーバーに預ける。機種変後の新端末でKARUWAZA CLUBサイトにアクセスし、会員番号とパスワードを入力してログインし、機種変更の手続きを行って預けたデータをダウンロードする。

・カードレス会員で、キャリアを変わる機種変更の場合→キャリアを変わる機種変更手続きはできない。改めて新規に会員登録を行う。

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