うちの端末の“ここ”を見て──LG、シャープ、三菱が704iをアピール

» 2007年07月05日 21時22分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 ドコモの704iシリーズ発表会で、LG電子、シャープ、三菱電機の企画担当者が登場するトークセッションが開催された。それぞれ新端末として「L704i」「D704i」「SH704i」を投入。70xiシリーズ初搭載となるワンセグやFOMAハイスピード(HSDPA)を搭載していることから、コンセプトや開発の苦労を語る口調にも熱い思いがあふれた。

Photo トークショーのモデレーターを務めたのはドコモプロダクト&サービス本部プロダクト部長の永田清人氏(左)。端末メーカーからは三菱電機 NTTモバイルターミナル販売促進部の福室聡子主任(左中)、シャープ パーソナル通信第1事業部 商品企画部の濱田紗織氏(右中)、LG電子ジャパン モバイルコミュニケーション セールスグループの李東祐課長代理(右)の3名が参加した

発売から15カ月で1000万台突破の「chocolate」を日本仕様に──LG電子

Photo LG電子ジャパン モバイルコミュニケーション セールスグループの李東祐氏

 LG電子が70xiシリーズに投入する端末として選んだのは、海外で高い人気を誇る「chocolate」ブランドのモデル。スライド型の端末で、スライドを閉じた状態では1枚の板のように見える。これはディスプレイ面のボタンに感圧式のタッチセンサーを採用したためで、このフラットさがchocolateというブランド名の由来になっている。「見た目が真っ黒で、チョコレートかなと思っていただける」(LG電子ジャパンの李氏)

 LG電子ジャパン モバイルコミュニケーション セールスグループで課長代理を務める李東祐氏は、chocolateについて「発売から15カ月で1000万台を突破した」と説明。世界で認められたブランドであることをアピールするとともに、日本市場への投入にあたって新たな仕組みを搭載したことを明かした。「ボタンに触れたことが分かるように、chocolateでは初めて(ディスプレイ面のキーに触れると)振動する機能を搭載した。世界で人気のデザインを日本向けに改良しつつ持ってきた」(李氏)

 開発時に苦労したのは、小型化だったと李氏。「欧州向けのchocolateは一回り小さく、もう少し小型化できないかというところで苦労した」(李氏)。また初搭載となる振動機能も難しかったという。

 李氏は、L704iを日本市場に投入することで、日本で海外の端末が成功できることを証明したいと話す。「今までにない形やデザイン、(HSDPAやGSM/W-CDMA対応の国際ローミングなどの)高いテクノロジーを持つこの端末を、ぜひ使っていただきたい」(李氏)


“ワンセグはいらない”と思っている人に、手にとってほしい──シャープ

Photo シャープ パーソナル通信第1事業部 商品企画部の濱田紗織氏

 シャープが投入するのは、ワンセグを搭載しながら最薄部17.7ミリというスリムボディを実現した「SH704i」だ。背面にアルミパネルを採用することで高級感を演出。アルミ素材を採用した「SH904i」とは異なるポリッシュ仕上げを採用し、本物の金属を使わないと出ない虹色の輝きを出したという。

 シャープ パーソナル通信第1事業部 商品企画部の濱田紗織氏は、生活に密着したワンセグ端末を目指したと説明。ワンセグを目覚まし代わりに使える機能や、卓上ホルダーに置いたときに卓上時計として使える機能も搭載したと話す。

 シャープはこの端末を「ワンセグはいらないと思っていた人に使ってほしい」と考えていると濱田氏。ワンセグの視聴スタイルは、長時間の番組をじっくり見る「集中型視聴」と、空いた時間にちょっと見る「分散型視聴」があるとし、SH704iは分散型視聴で使いやすい端末として設計したという。

 「分散型視聴では、持ち運びやすく、見たいときにさっと取り出せることが重要だと考えました。そこでヒンジ部にグリップを設けています」(濱田氏)。

 ワンセグの基本機能は「SH903iTV」と同等ながら、薄く軽く取り出しやすくすることで、新たなワンセグユーザー層を掘り起こしたい考えだ。「今後、ワンセグは基本機能になると思っています。これからも、また違う切り口やスタイルでワンセグの利用を提案できたらと考えています」(濱田氏)


ポップでコンパクトなボディに豊富な機能──三菱電機

Photo 三菱電機 NTTモバイルターミナル販売促進部の福室聡子主任

 三菱電機の「D704i」は、コンパクトなスライドボディのワンセグケータイ。ころっとした愛嬌のあるボディに、ワンセグやフルブラウザ、WMA/着うたフル対応の音楽プレーヤー、おサイフケータイなど豊富な機能を詰め込んだ。

 コアターゲットとするのは、ワンセグを手軽に楽しみたい人や、10代〜20代の女性。絵文字周りの機能を強化し、人気のデコメコンテンツを多数プリセットするなど、ターゲット層に合った端末に仕上げた。

 開発時に苦労したのは、バッテリーの持ち時間をいかに長くするかだったと三菱電機 NTTモバイルターミナル販売促進部の福室聡子主任。ワンセグを搭載したことで基本機能を使える時間が短くなることは避けたいと考え、視聴後にも基本機能をしっかり使えるよう検討を重ねたという。「コンパクトさを維持しながら、バッテリーが長時間持つようにするのが難しかったです」(福室氏)

 また福室氏が「ぜひ試してほしい」と話すのが、スライドの開閉に合わせて、ワンセグの縦/横表示が自動で切り替わる機能。「(スライドを開いてワンセグを視聴している際に)端末を閉じると横表示に切り替わります」(福室氏)

 福室氏は、いつもメインディスプレイが表に出ているスライドボディはワンセグと相性がいいとアピール。「今後、携帯にワンセグを搭載するのがあたりまえの時代になると考えていますが、すぐ画面を確認できるスライドボディはワンセグと相性がいい。D704iで手軽にワンセグを楽しんでほしいですね」(福室氏)



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