“駅ナカ”でサクっとチェック、「Windowsケータイ」5つのポイント

» 2007年07月12日 04時46分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
photo アンケートに答えた来場者には、うちわと記念品をプレゼント

 マイクロソフトとマーベルジャパンは、JR東京駅構内1階のコンコース「Dila東京Media Court」で、スマートフォンのタッチ&トライイベント「Windows Mobile Summer Campaign 2007」を開催中だ。期間は7月11日と12日の2日間で、時間は11時から19時、入場は無料だ(ただし改札内のため切符か入場券が必要)。

 会場には、マイクロソフト製のWindows MobileとMarvell製CPUの「PXA270」(520MHz)を搭載するスマートフォン3モデルを展示。実機を試しながら、“スマートフォンとはなにか”“普通の携帯とどこが違うのか”“何が便利なのか”といった疑問に、ミニステージや会場スタッフが答えてくれる。

 展示機は、3月に発売されたイー・モバイルのシャープ製端末「EM・ONE」のほか、7月19日の発売を控えるウィルコムのシャープ製端末「Advanced/W-ZERO3[es]」、8月の発売を予定しているソフトバンクモバイルの東芝製端末「X01T」を用意。特にX01Tは一般向けとしては初めての実機展示で、かなり貴重な機会だという。会場の立地条件のため、端末からのネット接続は無線LANを利用するが、X01TとAdvanced/W-ZERO3[es]についてはキャリアの通信網を使うことも可能だ。

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photophoto ソフトバンクモバイルの東芝製スマートフォン「X01T」。5月の発表当時はかろうじてOSが動く段階で、ネット接続などはまだ試せなかった。イベントで展示中の実機はかなり開発が進んでおり、Windows Mobile 6の新機能をひと通り試すことができる
photophoto 7月19日の発売を控える「Advanced/W-ZERO3[es]」(左)。4.1インチとひときわ大きなディスプレイのWindows Mobile 5.0搭載機「EM・ONE」(右)

「Windows Mobile 6」5つのポイント

 マイクロソフトは、モバイル向けOSのWindows Mobileを搭載した携帯端末を「Windowsケータイ」と位置づけ、これまで一部のPDAファンだけだったユーザー層をさらに広げたい考えだ。今回のタッチ&トライイベントも、駅ナカという不特定多数の人間が利用する空間を利用し、より多くの潜在ユーザーにWindowsケータイを知ってもらう機会として企画されている。

 そこで、マイクロソフト モバイル&エンベデットデバイス本部の石川大路氏に、駅ナカで“サクっと”チェックできるWindows Mobile 6搭載機の5つのポイントを教えてもらった。

 まず最初に「通常の携帯電話より優れたWebブラウザの使い勝手を試してほしい」(石川氏)という。特にWindows Mobile 6が内蔵するInternet Explorer Mobileは、充実した表示モードを備えており、横長のPC向けWebサイトを縦長画面に最適化したケータイライクな表示はもちろん、拡大処理をしないドット・バイ・ドット表示も可能で、Advanced/W-ZERO3[es]のような高解像度ディスプレイを持つ端末で、よりPCに近いレイアウトでWebサイトを見ることができる。

 次がWindows Liveサービスによる、インスタントメッセンジャーやWebメールの活用。携帯電話の待受画面にあたるToday画面から、同社の「Windows Live Messenger」や「Windows Live Hotmail」が利用できる。「外出時でもPC環境と同じコミュニケーションツールを利用できるメリットは大きい」(石川氏)という。

 続いて3番目は、最新版の「Office 2007」で作成したオフィス文書への対応だ。石川氏は「特にWindows Mobile 6のOffice Mobileは、PowerPointのスライド機能に対応した。PCとの連携がより高まっている」と話す。携帯電話でもオフィス文書を閲覧できる機種は数多くあるが、編集できるものは少ない。Windowsケータイであれば、外出時でもファイルの修正や追加が行える。

 4番目がセキュリティ機能の向上。Windowsケータイではパスワードによる端末ロックや、リモートによるロックはもちろん、保存データの暗号化も行える。「外部メモリを暗号化すると、同じ端末でパスワードを解除しないと中身を読み取ることができない。端末だけでなく外部メモリ単体の盗難・紛失にも備えられる」(石川氏)

 最後が、より“電話”として使いやすくなった点。「Advanced/W-ZERO3[es]のように、通常の音声端末に近いサイズの端末が出始めており、違和感なく通話できるモデルが増えてきている」(石川氏)。また、前バージョンのWindows MobileからOSのパフォーマンスアップが図られており「Webページを見ている途中で電話をかける」といった動作がかなり速くなったという。

Windowsケータイを支えるMarvell製プロセッサ

 会場の一角には、Marvell製のモバイル向けプロセッサ「PXA270」と、次期モデルの「PX320」も展示されていた。無線LANチップやHDD用の制御チップなどを手がけるMarvellは、昨年Intelから通信/アプリケーションプロセッサ事業を買収し(2006年6月の記事参照)、モバイル向けプロセッサ分野で大きなシェアを誇る。

 マーベルジャパン ビジネスディベロップメントマネージャの漆原秀樹氏は「W-ZERO3の登場以降、日本でスマートフォンを巡る環境が大きく変わった。ブロガーやビジネスマンが利用するようになり、PDA市場を大きく成長させている」と分析。また、さまざまなユーザー層が生まれたことで、モバイル向けプロセッサもより多くの要求に答える必要が出てきたと話す。

 「Marvellがスマートフォン向けCPUを手がけるようになってまだ日が浅いが、CPUの開発は順調に進んでいる。PXA270と比べ処理能力と消費電力性を向上させたPX320は、もうじき量産出荷を開始する。日本にPX320搭載端末が登場するのはもうしばらく先のことになると思うが、ぜひ期待して待っていてほしい」(漆原氏)

photophoto 会場に展示されていたMarvell製のモバイル向けプロセッサ「PXA270」と次期モデルの「PX320」

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