ケータイカメラは、どこまで“EXILIM”の画質に迫るか──「EXILIMケータイ W53CA」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/5 ページ)

» 2007年08月10日 21時09分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

“EXILIM”っぽいUIも搭載

photo ディスプレイを反転させるとカメラ用メニューが表示され“EXILIMモード”になる。これは便利。なお、メニューが表示されるのを待たなくても、該当キーを押すとすぐ起動するので、実はすぐにカメラモードになる

 では、改めて機能と使い勝手を確かめてみよう。

 回転2軸ボディのEXILIMケータイ W53CAは、ディスプレイを回転させて折りたたむビューワースタイル(いわゆるデジカメスタイル)で、普通のカメラっぽく撮影できますという主旨の端末。もちろん端末を縦に構えるケータイスタイルで使うこともできる。

 ビューワースタイルにすると画面に“EXILIM”のロゴが表示され、「EXILIMモード」になる。ここで本体側面(横向き時は上面)の[シャッター]キーを押すと撮影モードに、[シャッター]キーの左隣の[サイドメニュー]キーを押すとアルバムモード(再生モード)でさくっと起動する。ディスプレイを反転させてから“EXILIMメニュー”が表示するまで約2秒ほどかかるが、表示完了を待たずとも、反転させてすぐ[シャッター]キーを押すとすぐ撮影モードになる。このあたりの動きは非常に迅速で快適だ。

 操作は側面にある5つのキーで行う。

 まずは[シャッター]キー。ほかのキーより大きく、半押しによるAFロックが可能となっている。このタッチもこだわりを込めたという。ワイドディスプレイの余ったところに撮影情報も表示される。ワイドVGAサイズに設定した場合など、ワイド解像度撮影モード時はその部分が半透明になる。

 詳細の機能設定は[メニュー/◎]キーでメニューを表示し、左/右(▲/▼)キーで選択する。

photophoto 大きい[シャッター]キーがやはり目立つ本体側面。微妙に傾斜が付けられており、カメラとして横向きに構えて使うときに操作しやすくなっている(左)

 メニューの項目数はかなり多く、例えば手ブレ補正を有効にするには右に5回、撮影補助用ライトの点灯はそれより右、マクロモードに設定するにはさらにその右に移動して選ぶ。これはちょっと煩雑かな。マクロやライトのオン/オフは、メニューから選んで設定するよりディスプレイをちょいと開いて、ダイヤルキーに割り当てられるショートカットを直接選んだほうが早い。

photophoto 設定メニューを表示。VGA以上では使えない「FRAME」が筆頭にあるのはもったいない。左からベストショット、アルバムモード、撮影モード、画像サイズ、手ブレ補正の項目が並ぶ(左)。さらに撮影ライト、マクロ、明るさ、ホワイトバランスなどが続く。けっこう横に長いのがちょっと面倒で残念なところ(右)

 そのわりに、メニュー項目の筆頭に「フレーム」がある。昔からそうなので一見仕方ないかなとは思えないこともないが、本機のビューワースタイルで横向き撮影するときは横位置画像となるVGAサイズ以上の時であり、VGAサイズ以上のモードでは“フレーム機能は使えない”。つまり「使えない機能がメニューの筆頭にある」わけで、これは非常にもったいない。ケータイスタイル時のメニューと統一する考えもあるだろうが、本機は“EXILIMケータイ”である。大なたをふるってメニューを見直してしてもよかったのではないだろうか。

 ここは、使い勝手に関して最も不満を感じたところ。横向きのビューワースタイルで撮るのが基本の設計だが、ビューワースタイルには“ダイヤルキーが使えない イコール ショートカットでさくっと設定できない”欠点がある。まあ、それほど意地悪を言わずにディスプレイをちょっと開いて指を突っ込んで押せばいいのだが、それはスマートでない。少ないキーでよく使う機能を効率的にさっと設定できるような操作系が、“EXILIMケータイ”だからこそほしいわけである。

 それ以外はAFの反応もいいし、ディスプレイの表示もくっきりきれいで気持ちいい。

 AFのデフォルト設定は中央1点だが、そのほかに9点マルチAFも選べる。マルチAFにすると画面上の9点から自動的にピントを合わせる位置を決めてくれる。これは大いに活用したい。どこにピントを合わせたか視認できるからだ。ただし、構図や被写体、撮影条件によっては望む位置にピントを合わせてくれないこともあるので、その場合は中央1点にしてフォーカスロックを使うとよいだろう。

 撮影画像の保存は最大サイズの5M/ファインで約3秒。デジカメと比べると遅いが、5Mだとファイルサイズも大きく(1枚2Mバイトほどになる)、携帯カメラとしては十分といえるだろうか。……いや、もう少し速くなってほしいのだが。

photophoto 9点マルチAFも選べる。ピントが合うと該当するAF枠が緑色になって残るので、どこにピントを合わせたかすぐ分かる

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