「912SH」のワンセグは、基本的に911SHの機能を継承しているが、いくつかグレードアップしている部分がある。まずワンセグの連続視聴時間が「911SH」の約5時間から約5時間20分に延びた。ただし、「FULLFACE 913SH」の連続視聴時間は約6時間とさらに長い。また、スピーカーのステレオ対応で音質が向上し、Bluetooth経由でテレビ音声をワイヤレス再生できるようになった。ドコモのBluetoothアダプタ「ワイヤレスイヤホンセットP01」を使ったところ、アダプタの上下キーで音量調節、左右キーでチャンネル変更のリモコン操作もできた。
画質調整、サウンド設定、電子番組表を使った録画予約、マニュアル操作の録画予約、録画番組の分割編集、早見早聴き再生などは911SHと同様だ。
ワンセグの新機能としては、「タイムシフト再生」が追加されたのが目を引く。この機能をあらかじめオンにしておけば、ワンセグ視聴中に着信があると番組を一時的に録画し、終話後に中断したところから番組を再生する。手動で番組を一時録画することも可能で、ワンセグ視聴中にテレビ/文字キーを長押しすると一時録画を開始。もう一度長押しすると、録画した番組を通常の1.33倍のスピードで再生する。一時録画(タイムシフト録画)は最長約30分ほど行える。なお、913SHではタイムシフト再生は利用できない。
ワンセグ視聴中のマルチジョブ機能も進化した。ワンセグを見ながら横画面でYahoo!ケータイ、PCサイトブラウザ、メールの作成と送受信、アドレス帳を表示できるようになっている。番組視聴中にショートカットキーを押して、ショートカット一覧またはメインメニューから目的の機能を呼び出せばいい。ワンセグとほかの機能を同時表示しているときは、マナーキーを押すと「テレビ画面」→「ほかの機能の画面」→「テレビとほかの機能の同時表示画面」という順番で表示方法を切り替えられる。ほかの機能の利用中に電源キーを押すと、ワンセグのみの表示に戻る。
ワンセグ視聴中にはカレンダー、アラーム、電卓、ドキュメントビューア、ストップウォッチ、メモ帳などのツールも利用できるが、2画面同時表示はできず、テレビの音声をバックグラウンドで再生した状態で利用することになる。なお、カメラ、データフォルダ、S!アプリ、メディアプレイヤーはテレビ起動中には利用できない。
912SHでは、付属ソフトの「SD-MobileImpact」を使い、録画した番組をPCにバックアップしたり、バックアップした番組データを912SHに移動する(戻す)ことができる。ちなみに913SHには「SD-MobileImpact」が付属せず、「SD-MobileImpact」の公式サイトにも対応機種とは明記されていないが、試しに913SHとPCをUSBケーブルで接続して「SD-MobileImpact」を起動したところ、913SHとPC間で録画データのやり取りができた。
なお、「SD-MobileImpact」は現在のところ非売品。913SHユーザーが「SD-MobileImpact」を利用するには、912SHやドコモの「P903iTV」など、ソフトを同梱する端末を入手する必要がある。
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