ウィルコムのシャープ製スマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」。徹底レビューの2回目は、通話に次いで重要なコミュニケーション機能であるメールソフトの使い勝手に迫る。W-ZERO3シリーズには、Windows Mobile標準の「メール」(Outlook互換)と、シャープが開発した「W-ZERO3メール」という2つのメールソフトがプリインストールされている。今回は、前モデル「W-ZERO3[es]」から大幅な機能強化が図られたW-ZERO3メールについて検証する。
リアルタイムでの受信が可能なウィルコムEメールは、従来のW-ZERO3シリーズでは独自のW-ZERO3メールとWindows Mobile標準の“メール”(Outlook互換)のどちらかを選んで受信できたが、Advanced/W-ZERO3[es]ではW-ZERO3メールに1本化された。“メール”はPC上のOutlookと同期したり、メールサーバ上のメールを閲覧するといった性質が強いので、W-ZERO3メールへの一本化は自然の流れともいえる。
W-ZERO3メールはメールフォルダと件名一覧の2ペイン画面構成で、マルチアカウントにも対応する。ウィルコムEメール以外に一般的なPOP/SMTPメールの送受信が行える。
自動受信が可能なのはウィルコムEメールのみだが、ほかのアカウントでも定期的に受信を実行できる。1階層までだがフォルダを作成して、メールアドレスか件名、メーリングリスト(X-ML-Name)の部分一致で自動振り分けすることも可能だ。サーバ上の特定メールを選択して受信することはできないが、行数を制限して受信を行い、個別に全文受信することはできる。機能的にはPCのメールソフトに近いが、モバイル利用もしっかりと意識している。
またAdvanced/W-ZERO3[es]版のW-ZERO3メールは、SSL接続をサポートしたこと
で企業内メールやGmailなど、SSL通信が必要なサーバとの送受信も可能になった。オーバーラップウインドウでのプレビュー機能が追加され、フォーカスしているメールの先頭部分を一覧のまま確認できる。これら以外にも、振り分け条件の作成時に振分け先フォルダを作成可能になり、事前にフォルダを作成しておく手間がなくなった。
さらに、スタイラス操作ができるスマートフォンならではの手書きメール機能も加わった。W-ZERO3メール上で450×450ピクセルの手書きイラストを作成でき、メールへ添付して送信するものだ。カメラ撮影した画像に、手書きメッセージ加えて送信することもできる。“撮影したカメラ画像を加工してメールに添付”という機能は携帯電話にもあるが、手書きとなるとその手軽さが結構楽しい。添付ファイルに対して加工を行うので、オリジナル画像がそのまま残る点も便利だ。
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