神奈川・横浜のパシフィコ横浜で、フラットパネルディスプレイの総合展示会「FPD International 2007」が開催された。開催は10月24日から26日。液晶やプラズマパネルを中心とする薄型テレビやテレビ向け大型パネルの展示のほかに、次世代の自発光パネルとして注目が集まる有機ELディスプレイの展示も盛んに行われる。
2007年冬商戦向けモデルとして、携帯各社はメインディスプレイに有機ELディスプレイを採用する機種を多く投入する。auは4機種(INFOBAR 2、W56T、W54S、Woooケータイ W53H)、ソフトバンクモバイルは1機種(920SC)の発売を予定し、今後も採用機種が増える見込みだ。
特にKDDIはパネルメーカーの韓サムスンSDIと共同で、ワイドQVGA(240×400ピクセル)表示対応の2.8インチパネルをau携帯向けに開発し、W56T(東芝製)、W54S(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)、Woooケータイ W53H(日立製作所製)に採用。すでに11月下旬発売予定の「INFOBAR 2」(2.6インチワイドQVGA有機EL搭載)も同社製パネルを採用する。
そのサムスンSDIは、国内向けの有機EL搭載携帯や2インチから4インチクラスのモバイル機器向け有機ELディスプレイを多く展示。中でもワイドVGA(480×800ピクセル)表示対応の3.1インチアクティブマトリックス式有機ELディスプレイに注目が集まっていた。
現在、国内で製品化、あるいは発表された有機ELをメインディスプレイに採用する携帯はワイドQVGA(400×320ピクセル)が上限。液晶はすでに3インチ以上/ワイドVGAのディスプレイを搭載する機種がすでに多く存在する中で、携帯に高い性能を望むユーザーにとっては特にこの高解像度のパネルが待ち遠しいと思われる。同パネルは26万色フルカラー表示対応で、コントラスト比1万:1、輝度200カンデラ/平方メートルを実現。2008年にサンプル出荷、第3四半期に量産を開始する予定としている。
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