世界で人気を博したchocolateブランドを日本で展開するLG電子の「L704i」。レビューの後編では、基本機能の操作性や音楽機能をチェックする。
L704iの音楽プレーヤーは、着うたフル(うた・ホーダイには非対応)とSD-Audioの再生に対応し、FOMAハイスピード対応端末向けの「ミュージックチャネル」も利用できる。音楽の連続再生も30時間で、音楽プレーヤーとして1日中利用しても、通話やメールを利用可能な時間が確保されているのはうれしい。
楽曲をSD-Audioに変換するためのソフトは同梱されないが、Windows PCユーザーなら「SD-JukeBox」(パッケージ購入のほか、ダウンロード購入も可能)や「moocs Player」を利用すれば、音楽CDからの取り込みからPC内に保存されたMP3/m4a/WMAファイルのインポートまでを行える。L704iへの転送時には必要に応じて自動変換するので、手持ちの音楽コンテンツを利用するのにも、不便を感じることはないだろう。なお2007年11月30日までなら@niftyの無料IDを取得すれば、moocs Playerを無料でダウンロードできる。楽曲の転送時には、L704iとPCをFOMAケーブルで接続すれば、SD-Audio対応のカードリーダーとして利用可能だ。
なお、各音楽プレーヤーの操作性やデザインはほぼ統一されているが、着うたフルとSD-Audioの楽曲を1つのプレイリストで管理し、再生することはできない。着うたフルについては内蔵メモリとmicroSDの区別なく管理/再生できる。
本体の内蔵メモリは110Mバイトで、カタログスペック上では着うたフルを約73曲保存できる。ただし、手持ちのCDの楽曲をSD-Audio形式に変換して利用する場合にはmicroSDが必要だ。
L704iはマルチタスクをサポートしており、音楽プレーヤーもマルチタスクの1つとして動作し、待受時に加え、ほかの機能を利用しているときも、本体右側面の音楽プレーヤーキーを押すだけで起動できる。長押しすれば、前回再生していた曲の先頭から再生が開始される。
音楽プレーヤーキーは音楽プレーヤーとほかの機能のタスク切り替えスイッチとしても機能する。例えば音楽を再生しながらメールを閲覧している際に、別の曲に移動したければ、音楽プレーヤーキーを押して音楽プレーヤー画面に切り替えて必要な操作を行い、再度音楽プレーヤーキーを押せばメール閲覧画面に戻れる。
音楽再生中の待受画面は特別な扱いになる。音楽再生中は下部の小さなウインドウに再生中の曲情報が表示され、左側面の上下キーで音量を調整できる。音楽再生の終了も終話キーで可能だ。このようにL704iの音楽機能の操作体系はau端末の音楽再生機能に近く、音楽プレーヤーキーを用いたタスク切り替えスイッチでは音楽プレーヤーは「BGMモード」という特別なモードで動作している。ほかのタスクと同列に扱われるマルチタスク動作より、操作は分かりやすい。
音楽再生中に音声通話が着信すると再生は一時停止し、通話の終了とともに停止位置から再開する。メール着信時の動作は、メール設定で音楽再生を一時停止して通知するか、バックグラウンドで受信するかを選択できる。ただし音楽プレーヤー画面でメール着信の通知画面に切り替わった場合、通知画面を終了しないと音楽再生が再開されない点には注意が必要だ。BGMモードに移行するのではなく、マルチタスク操作でタスクを切り替えた場合と同じになるので、音楽プレーヤー機能が一時停止してしまうのだ。
BGMモードの動作中は、通知音が終了すれば音楽再生を再開するので、“メール着信の通知は必要だが、音楽再生はできるだけ途切れてほしくない”という人は、待受画面に移行しておけばよく、その操作も面倒ではない。この点に注意すれば、音楽機能を快適に利用できるだろう。
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