P905iは、機能使用中にほかの機能も同時に起動できるマルチタスクに対応する。[MULTI]キーを押すと現在起動中の機能が表示され、メニューからほかの機能を起動できるようになっている。
P904iと比べるとタスクメニューに使用頻度の高い“MENUを開く”が最初から表示されるようになるなど、若干の改善が図られた。従来の機種のように待受画面へ戻ることも可能だ。ただ、このマルチタスクは機能によって複数起動できない組み合わせもある。
複数同時起動の組み合わせ一例 | |
---|---|
ワンセグ視聴+新規メール作成 | ○ |
ワンセグ視聴+iモード閲覧+新規メール作成 | ○ |
ワンセグ視聴+メール送受信 | ○ |
ワンセグ視聴+iアプリ起動+新規メール作成 | ○ (アプリにより対応しない場合もあるようだが、リッジレーサーズモバイル、ぷよ&コラ、しゃべって翻訳、地図アプリ、英語辞典らプリインストールアプリは同時起動可能だった) |
ワンセグ視聴+カメラ | × |
ワンセグ視聴+音楽再生 | × |
音楽再生+iモード閲覧 | ○ |
音楽再生+新規メール作成+メール送受信 | ○ |
音楽再生+iアプリ | ○△ (アプリにより対応しない場合もあるようだが、リッジレーサーズモバイル、ぷよ&コラ、しゃべって翻訳、地図アプリ、英語辞典らプリインストールアプリは同時起動は可能だった) |
音楽再生+データBOXのマイピクチャ表示 | △ (機能は終了しないが、音楽再生が止まる。画像表示を終了すると再生が再開する) |
音楽再生+FeliCa(改札通過や決済) | ○ |
iアプリ起動+メール送受信 | ○ |
ワンセグ起動中は、ワンセグの機能メニュー内にある「メール作成」を選ぶと、画面下に番組を表示したままメールを執筆できる。また、改札を通る・決済するなどのおサイフケータイ機能は、基本的に何かの操作をしたままでも有効となる。詳細は下記の表にまとめた。
上:発生した機能/下:使用中の機能 | 音声通話 | テレビ電話 | プッシュトーク | メール | iモードグループ | 設定グループ | ツールグループ | プライベートメニュー (※21) | ||||||||
iモード (※1) | iアプリ | 設定 (※2) | サービス | データBOX (※1) | LifeKit (※3) | 電話帳 (※41) | ステーショナリー | MUSIC (※5) | ワンセグ (※5) | おサイフケータイ(機能設定) (※5) | ||||||
音声通話 | ─ | × | × | ○ | ○ | × | ○ | ○ (※6) | × | ○ (※7) | ○ | ○ (※8) | × | × | ○ | ○ |
テレビ電話 | × | ─ | × | × | × | × | × | × | × | × (※9) | × | × | × | × | × | × |
プッシュトーク | × | × | ─ | × | × | × | × | × | × | × (※9) | × | × | × | × | × | × |
メール | ○ | ○ | ○ | ─ (※21) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
iモード (※1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ (※21) | × (※21) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
iアプリ | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | ─ (※21) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (※10、21) | ○ | ○ | ○ |
設定 (※2) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ (※21) | × (※21) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
サービス | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | ─ (※21) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
データBOX (※1、※11) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | ○ |
LifeKit (※3) | ○ (※121) | ○ (※12) | ○ (※12) | ○ (※13) | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | ─ (※14、※21) | × (※21) | × (※21) | × (※15、※21) | × (※21) | × (※21) | ○ |
電話帳 (※4) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | × (※14、※21) | ─ (※21) | × (※21) | ○ | × (※21) | × (※21) | ○ |
ステーショナリー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | × (※14、※21) | × (※21) | ─ (※21) | ○ (※16) | × (※21) | × (※21) | ○ |
MUSIC (※5) | ○ (※17) | ○ (※17) | ○ (※17) | ○ (※18) | ○ | △ (※10) | ○ | ○ (※19) | ○ (※17、※20) | × (※15、※21) | ○ | ○ (※16) | ─ (※21) | × (※21) | ○ | ○ |
ワンセグ (※5) | ○ (※17) | ○ (※17) | ○ (※17) | ○ (※18) | ○ | ○ (※17) | ○ | ○ | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | ─ (※21) | × (※21) | ○ |
おサイフケータイ(機能設定) (※1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × (※21) | × (※21) | × (※21) | × (※21) | ○ | × (※21) | × (※21) | ○ |
音声通話 | テレビ電話 | プッシュトーク | メール | iモードグループ | 設定グループ | ツールグループ | プライベートメニュー (※21) | |||||||||
iモード (※1) | iアプリ | 設定 (※2) | サービス | データBOX (※1) | LifeKit (※3) | 電話帳 (※41) | ステーショナリー | MUSIC (※5) | ワンセグ (※5) | おサイフケータイ(機能設定) (※5) | ||||||
※1:PDF表示中、iモードグループが使用中になる。ワンセグやワンセグ録画データフォルダは同時に起動できない ※2:機能により利用できないものもある ※3:赤外線通信とSD-PIMはマルチタスクで起動できない ※4:FOMAカード操作はマルチタスクで起動できない ※5:ツールグループ以外の機能も含む ※6:通話中に「発信者番号通知」は起動できない ※7:通話中に起動できるLifeKitは「バーコードリーダー、カメラ静止画撮影、Bluetooth、GPS、テキストリーダー、電話帳お預かりサービス」 ※8:通話中に起動できるステーショナリーは「スケジュール、ToDo、テキストメモ、電卓、使い方ナビ」 ※9:通話中、GPSの位置提供要求は受信可能 ※10:アプリによりMUSICと同時起動できないものもある ※11:microSDのピクチャービューア、iモーションプレーヤー、ビデオプレーヤー、キャラ電プレーヤー、メロディプレーヤー使用中や、データBOXからのミュージック」デモ再生中は再生・録音が停止する。また、iモーション編集中は機能切り替えはできない ※12:伝言メモ、テレビ電話伝言メモ、音声メモ、動画メモの再生中、音声メモ録音中に着信があった場合、再生・録音が停止する。バーコードリーダーやテキストリーダーでデータ読み取り中に着信があった場合、読み取り中のデータは破棄される ※13:受信表示設定が「通知優先」である場合、バーコードリーダーやテキストリーダーでデータ読み取り中にメールを受信すると、読み取り中のデータは破棄される ※14:GPSの位置提供要求は受信可能 ※15:バーコードリーダー、テキストリーダー、カメラ、GPSは同時起動可能。ただしGPS以外はバックグラウンド再生に対応しない ※16:使い方ナビとMUSICは同時起動できない ※17:バックグラウンド再生は非対応 ※18:受信表示設定が「通知優先」である場合、メールを受信すると再生は中断される ※19:2in1設定と着もじは利用できない ※20:ミュージックプレーヤー、ミュージック、Music&Videoチャネル、PC動画は同時起動できない ※21:起動中の機能を切り替えるメッセージが表示される (P905i取扱説明書第1版から) |
P905iのメインディスプレイは、フルワイドVGA(480×854ピクセル)表示対応の3インチTFT液晶。最大同時発色数は約26万2144色、総画素数は480×854ピクセルで40万9920画素となっている。
対して、シャープの「SH905i」は、解像度とディスプレイサイズは同じだが、最大同時発色数は1677万7216色のNewモバイルASV液晶を採用する。
実際、その差はどのくらいあるのか。高スペックを望むユーザーであればこの数値の差がP905iは少し心残りではあるものの、ワンセグやカメラのファインダー、撮影した写真などをパッと見、素人目で比べたところでは……どちらがいいかは正直、分からない。どちらも従来の機種よりくっきりはっきり高精細に表示されるのがうれしい。もちろん一面青空の写真やグラデーションの絵などを見ると異なるかもしれず、また、それでなくても分かる人は分かるとは思われるのだが。
なお、ワンセグや画像・動画の出力は各社工夫した高画質化回路(P905iは「モバイルPEAKSプロセッサー」。ワンセグ、録画番組再生、映像コンテンツ再生、画像再生などを含めて出力全般に効く)を経由して、より美しく見えるよう補正をかけている。そのため、発色の傾向や明るさ調整の効き方などが各社で微妙に異なり、それを“差”と感じることはあるだろう。
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