P2Pマルチ対戦で“定番ゲーム”がアツくなる――「リバーシ☆BATTLE オンライン」

» 2007年12月14日 17時06分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 サイバードと吉田鎌ヶ迫は12月13日、最大4人までのオンライン対戦が可能なau端末向けゲーム「リバーシ☆BATTLE オンライン」を発表した。サイバードのauケータイ向けミニゲームポータルサイト「ミニゲー☆天国!」からダウンロードできる。同サイトの月額利用料金は315円。2007年12月中は、新規登録無料キャンペーンを実施している。

photophotophoto 「リバーシ☆BATTLE オンライン」

 リバーシ☆BATTLE オンラインは、オンライン対戦時の通信機能に吉田鎌ヶ迫が開発したモバイル向けP2P技術「Spear Multi」(スピアマルチ)を採用。これまでのオンライン対戦ゲームと違い、管理サーバを介さない端末同士の自律通信を行うため、従来よりも遅延が少ない高速なリアルタイム対戦が可能になる。なお、対戦中は常時通信しているため、「ダブル定額」などのパケット定額制への加入が必要となる。

 ゲームはリバーシ(オセロ)をベースにしているが、コマは4種類で最大4人までの同時プレイが行える。ゲームはターン制ではなく、プレーヤーが自由なタイミングでコマを打てるリアルタイム制を採用。コマを打つ際のモーションで敵キャラをはじき飛ばしたり、アイテムを使って一発逆転を狙ったりとアクションゲームとしての要素も盛り込んだ。

 オンライン対戦は、不特定多数とのランダム対戦だけでなく、パスワード(8文字までの半角英数)で認証するフレンド対戦にも対応。レベルが上がれば、対戦時にキャラが話すセリフが増えたり、オンラインライキング機能で上位を狙うなど、楽しみが広がるという。

 サイバード 第一コンテンツ事業部 エンターテイメント企画第1部マネジャーの小池智則氏は、「リバーシはボードゲームの定番で、幅広いユーザー層に受け入れられるタイトル。今回は『Spear Multi』を使った遅延のないネット対戦を楽しんでもらうために、リアルタイム制を導入し、アクション性を加えるなどのアレンジを行った」と話す。

 不特定多数が参加するオンライン対戦ゲームでは、ユーザー間のレベル差が気になところだが、リバーシ☆BATTLE オンラインでは、レベル差のあるプレーヤーと対戦する場合にスタート時のコマ配置やアイテムの出現パターンを初心者側に有利にするなど、ゲームバランスを考慮した。「リバーシにアクション性を加味した分、誰もができるだけ手軽に楽しめるようにバランスを考えた」(小池氏)という。

photophoto 「Spear」「Spear Multi」は、サーバを介さないためオンライン対戦時の遅延が少ない

 Spear Multiは、3G携帯上でP2Pによる1対1の高速リアルタイム通信を実現するフレームワーク「Spear」の関連技術。Spearを使ったオンライン対戦ゲームはすでにリリースされているが、1対1の対戦しか行えなかった。Spear Multiでは、通信制限があるBREWの仕様をクリアしつつ、同時に複数の端末とP2P通信が行える。現在は最大4人までの同時対戦が可能だが、理論的には何人でも同時プレイが行えるという。

 Spear、Spear Multiを開発した吉田鎌ヶ迫 代表取締役社長の吉田将人氏は「現在のオンライン対戦ゲームは管理サーバを介した通信を行うため、ユーザーにとっては遅延が大きくリアルタイム性が低い。また運用側にとっては、維持するためのコストが大きい。Spear Multiでは複数の端末同士でP2P通信を行うため、サーバが不要となり遅延も限りなく小さくなる」と解説する。リバーシ☆BATTLE オンラインでは、対戦を開始する際のユーザーマッチングを行うためにサーバを用いているが、プレイが始まるとほとんどが端末間の通信になるため、これまでのオンライン対戦ゲームに比べてサーバへの負荷は非常に小さいという。

 なお、吉田鎌ヶ迫はSpear MultiとSpearで、第22回デジタルコンテンツグランプリで、経済産業大臣賞を受賞している(10月15日の記事参照)

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