ドコモが1月から2月に発売を予定している905iシリーズの企画端末「AQUOSケータイ SH905iTV」は、前モデルの「AQUOSケータイ SH903iTV」からぐっとスリムに、そしてさらに高機能に進化したドコモ向けのAQUOSケータイだ。おなじみのサイクロイドボディに、高演色バックライトを採用した3.2インチのフルワイドVGAディスプレイを搭載し、シャープ端末ならではのドルビーモバイルを備えるなど、“映像”と“音”をとことん楽しむための端末となっている。
このSH905iTVの外観や主な特徴は、11月1日に開催された905iシリーズの発表会のときに、分かる範囲でお伝えしたが、当時はキー操作などが一切できない状態での展示だったため、ソフトウェアなどについては分からないことも多かった。今回、動作する実機に触れる機会を得たので、改めてAQUOSケータイ SH905iTVの機能を解説しよう。
SH905iTVでは、ディスプレイの回転と連動してワンセグが起動する。「SH905i」ではディスプレイを表にして折りたたんでもそのまま待受画面が表示されるので、ここはAQUOSケータイならではといえる。待受画面でなくても、同時起動が可能な状態であればワンセグが起動する。ただし回転に合わせて起動する機能を変更する設定は見あたらなかった。例えばディスプレイを回転させてカメラを起動する、といったことはできないようだ。
AQUOSケータイを名乗るだけに、ワンセグの機能はSH905iよりも充実している。Gガイド番組表リモコンを利用した録画予約に対応し、外部メモリにmicroSDHCが利用できたり、内蔵メモリへの録画も可能な点はもちろん、ワンセグの番組情報に合わせて、音楽や映画、スポーツといった番組のジャンルに合わせてドルビーモバイルの音質モードと画質モードを自動的に設定する機能を用意。さらに、CMなどのスキップに便利な30秒スキップ機能、ちょっと戻って見直したいときなどに役立つ10秒バック機能なども搭載した。
サイクロイドスタイルのAQUOSケータイの大きな特徴は、ディスプレイを横にした状態でも十字キーやダイヤルキーの操作が普通に行えること。そのため、マルチタスク(MULTI ASSISTANT)を利用して、ワンセグを子画面に表示して視聴しながらメールを読んだり、新規にメールを作成したりできる「マルチウィンドウ」機能をSH903iTVから搭載している。
SH905iTVでは、ディスプレイの解像度がワイドQVGA(240×400ピクセル)からフルワイドVGA(480×854ピクセル)になったことで、表示できる情報が格段に多くなったことや、アプリケーションプロセッサの性能が大幅に向上したことなどと相まって、ワンセグを見ながら利用できる機能が大幅に増えた。
横画面でワンセグ視聴中に利用できるのは、フルブラウザ、iモード、iチャネル、メール、スケジュール、アドレス帳、サポートブック、テキストメモ、トルカ、データBOX(フォルダ一覧表示、音楽データ一覧表示)、電卓、マンガ・ブックリーダー、ドキュメントビューア、ミュージックプレーヤー(プレイリスト一覧表示、音楽データ一覧表示)。ワンセグを見ながらフルブラウザやiモード、iチャネルが呼び出せるのは、905iシリーズならではのポイントだ。
また、ディスプレイを縦にした状態で、メールの閲覧や新規作成などが可能な“縦マルチ”モードもSH905i同様サポートしている。
主な操作性はSH905iで実現されているマルチウィンドウと同等だが、SH905iTVでは十字キーやダイヤルキーが操作できるため、“ながら見”がとても快適だ。ちなみにワンセグの連続視聴時間は約3時間50分。録画は4GバイトのmicroSDHCを利用すれば、合計で約21時間20分可能だ。
ディスプレイを横にしたままキー操作ができるAQUOSケータイでは、フルブラウザを横長の画面に全画面表示して、TOUCH CRUISERでカーソル操作を行うという、PCのような使い方もできる。幅854ピクセルのディスプレイは、GoogleやYahoo!などのポータルサイトも十分開ける。
この横画面を活用したコミックコンテンツやゲームなども提供されるという。
SH905iTVは、SH905iにはないサブディスプレイを搭載している。0.8インチの有機ELは96×39ピクセルで、最大3行の表示が可能だ。初期設定ではバッテリー残量や電波状態、マナーモード、時刻などを表示する。またiチャネルのテロップをここに表示することも可能だ。
着信時や充電時には、背面の先端部にあるLEDが光って知らせてくれる。ふだんはLEDがあることが分からないが、光るときだけ浮かび上がるしくみ。色は7色から選べるほか、光り方なども設定できる。
SH905iTVは、シャープ製のFOMA端末としては初めて「マチキャラ」に対応した。プリインストールされているのは「DRAGON BALL」「ドコモダケ」「Mono」の3種で、待受画面を気ままに歩き回ったり、着信などのイベントに応じて行動を起こしたりして和ませてくれる。
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