922SHが、Windows Mobile搭載のスマートフォンと大きく異なるのは、一般的な音声端末と同じY!ボタンやメールボタンを供え、Yahoo!ケータイはもちろん、S!速報ニュースや電子コミックなど、ソフトバンクモバイルが提供する携帯電話向けのサービスがすべて利用できること。別途アプリを追加して使い勝手をカスタマイズしたりすることなく、快適に各種サービスが利用できる。
また[TV]キー、[カメラ]キー、[辞書]キー、[メモ]キーなど、各種機能をメニューを開くことなく呼び出せるキーを用意しているのも特徴の1つ。ブラウザ利用時にスクロールや拡大/縮小が簡単にできる専用キーもあるなど、使い勝手に配慮した工夫が随所に見られる。
ソフトバンクモバイルの他のシャープ製端末と同様、開いた状態では決定キーを押すことでメニューが呼び出せる。ユーザーインタフェースはすべて横画面でデザインされており、AQUOSケータイ「920SH」のように縦と横を切り替えられるようにはなっていない。
フルワイドVGA(854×480ピクセル)表示に対応した3.5インチディスプレイは、国内の携帯電話としては最大級で、ワンセグは専用のTVキーから簡単に起動できる。高精細な大画面でワンセグを快適に視聴するため、QVGA(320×240ピクセル)サイズで放送されている映像をスムーズに拡大する機能を装備した。
ワンセグの機能は920SHとほぼ同等で非常に多機能。録画はもちろん画質調整や自動画質選択、タイムシフト再生などの機能を備える。ワンセグの連続視聴時間はまだ確定していないとのことで明らかにされなかったが、大型のバッテリーパックを搭載していることもあり十分な時間は確保されていると考えられる。外部メモリにmicroSDHCが使えるのも魅力だ。
もちろんワンセグは“ながら視聴”に対応しており、ワンセグを見ながらメールの送受信をしたり、ワンセグを見ながらYahoo!ケータイを開いたりできる。
922SHのフルブラウザは、名称こそ従来機種と同じPCサイトブラウザだが、アクセスのNetFront Browserの最新版を搭載しており、Ajaxもサポートしているのが大きな特徴だ。Webページの見たい部分を最適なサイズに拡大・縮小するPage Pilot機能なども備える。
また922SHでは、PC向けのWebサイトを閲覧する場合、PCサイトブラウザを利用することになるので、パケットし放題の上限が月額5700円ですむのも大きなポイントだ。Xシリーズの端末は、通信によってはPCサイトダイレクトのパケット通信料がかかり、上限が1万290円になってしまう場合があるが、922SHならその心配はない。
Yahoo!ケータイは、まだ対応がすんでおらず横画面に最適化されていなかったが、製品版では920SHのように横に2列並ぶような表示になると思われる。細かな部分も922SHの発売までに横画面に対応させるという。
新たにPCメール(POP/SMTPを使ったメール)の送受信にも対応したメール機能は、横画面のユーザーインタフェースを生かし、受信フォルダと差出人/題名、本文を一括表示する3ペイン表示に対応している。PCメールにはメールアイコンに「PC」と表示され、S!メールとは別のフォルダに格納される。PCメールは最大3つのアドレスが設定でき、添付ファイルなども扱えるようだ。
カメラは、マクロ切り替えスイッチを供えたパンフォーカスタイプの有効200万画素CMOSで、この点はミッドレンジ機並み。最大解像度は1200×1600ピクセルなので、日常で困ることはないが、高速通信に対応する点やブログなどへの投稿しやすさを考えると、もう一声ほしかったところだ。ちなみにインカメラは有効約11万画素となっている。
ファインダーの画面を背景に表示しながらメニュー画面をオーバーレイ表示する仕様など、機能面は既存のシャープ端末とほぼ同じ。手ブレ補正機能などはないようだ。
このほか、電子辞書機能を搭載しているのも922SHの特徴の1つ。シャープは電子辞書も多数ラインアップしていることもあり、QWERTYキーと大画面を活用するコンテンツとして辞書機能はなかなか有用といえる。文字が入力しやすいので検索もしやすく、ちょっと言葉の意味を調べたいときなどに活躍してくれそうだ。収録するのは国語辞典、英和辞典、和英辞典の3種類。
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