チーム・バチスタの栄光「手術を止めろ!!」Mobile&Movie 第294回

» 2008年02月15日 15時32分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

 今回ご紹介する作品は、現役医師が描いた医療サスペンスのベストセラー『チーム・バチスタの栄光』。病院の内部調査に、厚生労働省の役人が加わり、事件を引っ掻き回して行きます。この破天荒な役人は携帯電話1本で、手術を止めようとしますが……。

 東城大学付属病院では、優秀なメンバーを集めた「チーム・バチスタ」を結成し、非常に難易度の高い心臓のバチスタ手術を100%の確立で成功させていました。しかし、26連勝のあとに、3例続いて術中死が発生し、内部調査が行なわれることに。院長に厄介な役目を押し付けられたのは、不定愁訴外来の田口医師(竹内結子)。田口の部署は、グチ外来と呼ばれていて、患者や文句や悩みを言いに訪れる場所と思われていました。

 しかたなく引き受けたものの、田口は心臓外科の知識はゼロ。バチスタ手術が、肥大した心臓を切り取って小さくし、心臓の収縮機能を回復させるもので、一旦心停止状態に陥る、危険なものと認識することからスタートしたのでした。

 まずは、チーム・バチスタのメンバーに1人ずつ会って行くことに。アメリカ帰りの助教授でバチスタ執刀医の桐生(吉川晃司)は、自分の腕に自信を持っており、だからこそ3例のバチスタ手術の失敗の原因を探りたいと言うのでした。

 さらに、第一助手の垣谷(佐野史郎)、桐生の義理の弟で同じくアメリカ帰り病理医の鳴海(池内博之)、第二助手の酒井(玉山鉄二)、人口心肺の技師(田口浩正)と順に話を聞いていきます。バチスタ手術の連勝が止まったのは、看護士が大友(井川遥)に変わってから。皆がその事実だけを語り、他には変わったことはないと言われ、田口は大友に会いに行きます。

 大友は田口に会うなり泣き出して、自分の不器用さを嘆きます。しかし、彼女のせいとは言い切れないよう。最も多忙な麻酔医の氷室(田中直樹)にも話を聞きますが、結局術中死の原因はわからないまま。たまたま続いた事故にすぎないと、内部調査の報告を終わらせようとします。

 そこに突然現われたのが、厚生労働省の役人・白鳥(阿部寛)。田口の捜査は手ぬるいと、院長に頼まれてやって来たと宣言します。犯人はチーム・バチスタの中にいると決めつけ、田口を連れて、再度メンバーに聴取していく白鳥。そのやり方は破天荒で、ただただ田口は呆れるばかり。そのうち、白鳥は病院に泊りこんで、過去の手術資料を探すようになります。

 そんな田口が突然アメリカに渡った数日間、田口には久しぶりの平安が訪れました。次にバチスタ手術を受ける予定の患者とも、ひょんなことから交流が生まれます。患者を励まし、手術の無事を祈る田口に、アメリカから戻ったばかりの白鳥から携帯電話で連絡が入ります。田口は

 「今から手術です」

 と、白鳥に告げると

 「手術を止めろ!」

 と、無理な注文。白鳥の「次は死人が出る」という言葉が気にかかり出す田口。果たして、バチスタ手術は成功するのか? そして、チーム・バチスタの中に犯人はいたのでしょうか?

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