KDDIは、春モデルの投入に合わせて、さまざまな新サービスや新機能を提供する。本企画の後編では、「マルチプレイウィンドウ」や「au one ガジェット」、「カメラでケンサク! ERサーチ」などについて、機能やサービスの詳細をチェックする。なお、対応機種には2008年に発売されたKCP+端末「W56T」「W54S」「W54SA」と、シャープのKCP端末「W61SH」も含めている。
カメラで撮影した画像から情報検索を行えるのが、auの春モデル8機種に搭載された「カメラでケンサク! ERサーチ」。利用者が、店頭で気になったCDやワインなどの写真をケータイカメラで撮って送信すると、あらかじめサーバに登録された画像情報と照合し、マッチした製品の情報をユーザーに送信するサービスだ。サービス開始時には、CDジャケット、ワインラベル、通販カタログの検索に対応する。
製品情報の表示だけでなく、購入サイトへの導線を用意するのがau端末向けERサーチの特徴だ。CDジャケットの検索結果には「EZ着うた」「EZ着うたフル」の購入サイトへのリンクとレコード会社の公式サイトへのリンクに加え、au RecordsのCD購入画面やLISMO Music Searchの一覧画面、au oneのWeb検索の画面へのリンクも表示する。
ワインラベルや通販カタログについても商品情報のほかに、関連する公式サイトへのリンクとau oneのWeb検索画面へのリンクが表示される。
対応機種はW61CA、W61P、W61SA、W61S、W61H、W61T、W62SA、W62Sで、今後発売されるWIN端末には標準で搭載する。また、W5xシリーズ、MEDIA SKIN、INFOBAR2、W61SH、W61K、W61PTについては、あとからアプリをダウンロードすることで利用可能だ。
ルート検索の結果を見ながらメールを書いたり、ワンセグを見ながらEZwebで情報検索したり――。こんな“ながら機能”を可能にするのが、マルチプレイウィンドウだ。2画面表示が可能のは「ワンセグ」「Eメール」「Cメール」「EZweb」「EZナビウォーク」「EZ助手席ナビ」「アドレス帳/ペア機能」「プロフィール」「発着信履歴」「カレンダー/タスクリスト」「メモ帳」「文字入力」の12の機能。PCサイトビューアーが対応していないのが残念なところで、今後の対応に期待したい。
対応する機能を起動した状態で[マルチ]キーを押すと、他の機能を起動でき、2画面表示に対応する機能は、画面の右下に「2画面」と表示される。2画面表示で利用する場合は、右上ソフトキーを押せばいい。
2画面表示に切り替わると、画面の下半分に表示される機能がアクティブになり、マルチキーを押すことでアクティブにする機能を切り替えられる。
なお、ワンセグについては、他の機能を立ち上げた状態であとから2画面で表示させることができないなど、いくつかの制限がある。また、解像度の問題からか、カレンダーを見ながら新規メールを作成する際に予定の詳細が隠れてしまい、マルチウィンドウで切り替えて予定を確認する必要があるのは残念なところだ。
対応機種はW54SA、W54S、W56T、W61T、W61S、W61SAのKCP+端末6モデル。W54SA、W54S、W56Tの3モデルについては2画面表示の組み合わせが同じだ。ただし、今後の端末では「組み合わせが変更される可能性もある」(KDDI)という。
au one ガジェットは、待受画面上に配置できるミニアプリ。ニュースやカレンダー、ゲーム、テレビの番組表などのガジェットが用意され、待受画面上で各種情報を把握できる。メニューをたどることなく各機能にアクセスできるのも便利な点だ。端末には「Eメール」「Cメール」「フォトスライドショー」「カレンダー」「ミュージックフォルダ」「発着信履歴表示」の6つのガジェットがプリセットされ、EZサービスのガジェット8種とサードパーティ製ガジェット9種の計17種がEZweb上で公開されている(2月29日時点)。機能の詳細については、解説記事を参照してほしい。
パターン | アクセスの順番 |
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パターン1 | ニュースフラッシュテロップ→ニュースフラッシュウィンドウ→au one トップ→カテゴリ検索→検索→検索窓→au one ガジェット |
パターン2 | ニュースフラッシテロップュ→au one ガジェット、ニュースフラッシュウィンドウ、au one トップ、カテゴリ検索、検索、検索窓、 |
パターン3 | au one ガジェット、ニュースフラッシュテロップ、ニュースフラッシュウィンドウ、au one トップ、カテゴリ検索、検索、検索窓、 |
パターン4 | 検索窓、ニュースフラッシュテロップ、au one ガジェット、ニュースフラッシュウィンドウ、au one トップ、カテゴリ検索、検索 |
番号ポータビリティで他キャリア端末から乗り換えたユーザーに配慮した機能が、「他機種メニュー変更」。乗り換え前に使っていた端末に近いメニューを再現する機能で、ドコモとソフトバンクモバイルの一部端末のメニューを提供する。なお、この機能はEZケータイアレンジを使った機能で、各端末のメニューはアレンジデータとして提供される。
2月29日時点の提供ファイルは以下の通りだ。
キャリアとメーカー | 端末名 |
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ドコモのNEC端末 | N903i、N902iS、N902i、N901iS、N900i、N702iD、N701i、N700i |
ドコモの三菱電機端末 | D903i、D902i、D901i、D900i、D702iF、D702i、D506i |
ドコモの富士通端末 | F903i、F902iS、F902i、F901iS、F900iT、F900iC、F900i、F882iES、F881iES、F880iES、F506i |
ドコモのパナモバ端末 | P903i、P902iS、P902i、P901iTV、P901iS、P901i、P900iV、P900i、P702iD、P701iD、P700i、P506iC |
ドコモのシャープ端末 | SH903i、SH902iS、SH902i、SH901iS、SH901iC、SH702iD、SH700i、SH506iC |
ソフトバンクモバイルのシャープ端末 | V801SH、V602SH、V501SH、905SH、904SH、903SH、902SH、705SH、703SHf、703SH |
ソフトバンクモバイルの東芝端末 | 910T、903T、902T、803T |
他機種メニューは、他キャリア端末のメインメニューに表示される機能に相当するau端末の機能を表示するもので、当該機能がない場合はメニューアイコンはグレーで表示される。メニュー下部には「LISMO Player」「PCサイトビューアー」などのauの独自機能や、元の端末にはない機能がアイコンで表示される。第2階層も再現するなど、なかなか凝った作りになっている。
対応機種は、W54SA、W54S、W56T、W61T、W61S、W61SAのKCP+端末6モデル。アレンジデータは、決定キーでメインメニューにアクセスし、「サブメニュー」→「ケータイアレンジ設定」→「EZwebで探す」→「アレンジメニュー」から「他社機種メニューに変更」にアクセスしてダウンロードする。
携帯向けに、映画をまるごと配信するのが「LISMO Video」。KDDIが今春にもauのKCP+端末向けに提供を予定しているサービスだ。発表会では「2時間程度の映画を、QVGAサイズ/30fpsの動画ファイルで配信する」(説明員)と説明していたが、フォーマットや配信方法、ラインアップ、料金などについては別途発表するとしており、詳細は分かっていない。
対応端末は、W54SA、W54S、W56T、W61T、W61S、W61SAのKCP+端末6モデル。
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