2001年にスタートしたドコモの3G携帯電話サービス「FOMA」は、対応端末が3種類用意されていた。テレビ電話機能などを備えた“ビジュアルタイプ”のP2101Vと、NEC製の“スタンダードタイプ”端末「N2001」、そしてデータ通信カード「P2401」だ。
P2101Vは、音声通話に加えてテレビ電話や動画配信サービス「M-stage visual」に対応し、回線交換を使った64Kbpsデジタル通信、上り64Kbps/下り最大384Kbpsのパケット通信(ちなみに503iシリーズのパケット通信速度は最大9600bps)など、先進的な機能を搭載していた。通話とiモードが同時に利用できる「マルチアクセス」や、ケーブルを接続してのデータ通信などには対応していなかったが、FOMAの魅力が体感できる、初代ハイエンドモデルという位置づけだ。
ディスプレイは約2.2インチのTFT。26万色表示に対応している。解像度は、当時は120×160ピクセルが一般的だったが、P2101Vは176×220ピクセルと高解像度だ。カメラは約11万画素のCMOSタイプ。実はドコモとしては初のカメラ付きケータイだった。カメラはテレビ電話に利用するほか、写真/動画の撮影ができる。
アンテナは内蔵型ですっきりしているが、ボディはいったい何が入っているのかと思うほどに分厚い。外形寸法は56(幅)×104(高さ)×35(厚さ)ミリで、重量は150グラムもある。そのわりにバッテリー容量はさほど大きくなく、3.7ボルトの690mAhで、連続通話時間は音声が約100分、テレビ電話は約70分で、連続待受時間は55時間しかない。
さて、前置きが長くなったが、早速中身を見てみよう。
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