Google、700MHz帯競売と今後のワイヤレス計画を語る

» 2008年04月04日 10時30分 公開
[ITmedia]

 米Googleは4月3日、米政府が1月から3月にかけて実施した700MHz周波数帯競売で、同社がオープンなワイヤレスネットワーク実現に向けて積極的に入札したことを明らかにした。

 同社はこれまで米連邦通信委員会(FCC)のルールに従って競売の詳細を語らなかったが、このルールが解除されたことを受けて、競売の経緯や今後の計画について説明した。

 この競売における同社の最重要事項は、全米規模のワイヤレスネットワークを構築できるCブロック周波数帯で、入札額が最低入札額の46億ドルに届くようにすることだったという。この条件をクリアすれば、同ブロックをあらゆる端末やサービスに開放するというオープンアクセス条項が有効になるからだ。この条項は、同社がFCCに競売ルールに盛り込むよう求めたものだった。

 同社は46億ドルよりも若干高い額でCブロックを獲得する準備もあったとしている。実際、同社は10回の入札ラウンドで(対抗入札者がいなかったときでも)価格を引き上げており、最初の段階では何日もの間同社が最高入札者だったという。

 最終的にCブロックはVerizon Wirelessが落札したが、Googleは同社が入札に参加したことが、オープンアクセス条項実現に貢献したと評価している。Googleは落札はできなかったものの、オープンアクセス条項の下、自身でワイヤレスネットワークを敷設せずに、Verizonの700MHzネットワークを使ってワイヤレスサービスを提供できる。

 同社は今後のワイヤレスへの取り組みとして、FCCがCブロックの実装ルールや、最低入札額に達しなかったDブロックの再競売の進め方を決める際に介入するとしている。また、ホワイトスペース(テレビ放送波の未使用チャンネル)を携帯電話利用者に開放するよう引き続きFCCに働きかけていくという。

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