4月14日、ウィルコムがCentrino Atomを採用したUMPC(ウルトラモバイルPC)「WILLCOM D4」を発表した。OSにWindows Vista Home Premium SP1を採用した横スライド+チルトスタイルのシャープ製端末で、予約開始は5月下旬、発売は6月中旬を予定している。
幅約188ミリ、高さ約84ミリ、厚さ25.9ミリのスライド式ボディにインテルのAtomプロセッサー(Z520/1.33GHz)を搭載し、1Gバイトのメインメモリと約40Gバイトの1.8インチHDDを内蔵。メインディスプレイはタッチパネル対応の5インチのワイドTFT液晶(1024×600ピクセル)で、64キーのQWERTYキーボードを装備する。
キーボード収納した状態のViewスタイル、スライドを開いてフルキーボードを表示させたInputスタイル、画面をチルトしてノートPCのように操作するDeskスタイルの3Wayスタイルで利用可能。通信機能はW-SIMで提供され、IEEE802.11b/g準拠の無線LAN、Bluetooth 2.0+EDRもサポートする。
ターゲットは20代から30代のビジネスコンシューマや法人ユーザー、PCをプライベートで利用する学生層を想定。ウィルコムの喜久川政樹社長は、同端末のコンセプトについて「PCの世界は、デスクトップからモバイルの方向へ移ってきている。ウィルコムは逆に、音声端末やデータ通信端末からスマートフォンの新マーケットを作った。さらに新しいマーケットを開拓すべく、ウィルコムとシャープ、マイクロソフト、インテルの4社はその概念を融合し、超えるような“Ultra Mobile”というアプローチで製品を開発した」と話している。
NTTドコモの中村維夫社長は4月18日、新たなコーポレートロゴを発表するとともに、同社が今後、一丸となって進めるマーケティング戦略について説明した。同氏は「ドコモは今後、さまざまな意味において新しく生まれ変わる」と強調。“一人負け”と言われる状況からの脱却を目指す。
中村氏は、「販売奨励金で安く売る時代は終わった。変化する市場環境の中で、われわれは顧客とどう向き合って行くべきなのか」(中村氏)という課題に対する回答とも言える「新ドコモ宣言」を披露。CI(Corporate Identity:企業イメージ確立戦略)から社内体制の見直し、製品・サービスの再検討など幅広い分野にわたる改革を目指すとし、(1)ブランドを磨き直し、顧客との絆を深める(2)顧客の声をしっかり受け止め、その期待を上回る会社に変わる(3)イノベーションを起こし続け、世界から高い評価を得られる企業を目指す(4)活き活きとした人材であふれ、同じ夢に向かってチャレンジし続ける会社になる――の4点を柱に、顧客満足度を高めるための取り組みを推進する。
ドコモが新たな取り組みに乗り出す背景には、市場の飽和や新規キャリアの参入、番号ポータビリティや割賦販売などの新制度導入などを要因とする競争環境の激化がある。国内の契約数が1億を超える現状では、普及期ほどの新規契約の増加が期待できず、新規参入キャリアの台頭で顧客の争奪戦が激化。こうした環境下で始まった番号ポータビリティの導入でドコモは出遅れ、市場シェアを低下させる結果となった。こうした事態に「ドコモのブランド力の危機だと感じた」(中村氏)ことから新戦略を打ち出した。
「携帯電話はキャリア主導の時代からユーザー主導の時代に潮目が変わった」という現状認識のもと、今後は新規獲得のみに注力するのではなく、既存の顧客の期待に応えることを最優先課題とするという。
ドコモは“新ドコモ宣言”の発表に合わせて、ハーティ割引の割引率の改訂やプレミアクラブ会員向けの優遇策を発表。今後も順次、エリア品質や端末開発、サポートなどの面から顧客本位の具体策を打ち出すとした。
京セラが三洋電機の携帯電話事業を買収したのに伴い、「W61SA」が京セラ端末としてデビューした。同端末は初のSANYOブランドの京セラ端末となり、4月17日から順次店頭に並ぶ。
三洋電機と京セラは1月21日、三洋電機の携帯電話事業を約500億円で京セラに売却することで合意。4月1日付けで三洋が同部門を会社分割し、京セラが吸収するとしていた。三洋が売却したのは、三洋電機コンシューマエレクトロニクス(旧鳥取三洋電機)を除く携帯電話端末、PHS端末、PHS基地局、WiMAX基地局などの事業。これまでのSANYOブランドの携帯端末についても、旧鳥取三洋電製端末を除いて、京セラが継続してサポートする。
なお、今後のブランド展開について京セラは「現時点でKとSAのブランド統合は考えておらず、当面は2つのブランドで端末を開発する。今後、市場の反応を見ながら、ブランド統合について検討していきたい」(広報)としている。
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